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【新・フレンチシック特集】フランス音楽の今を知るキーワード5

  • 2026.7.22
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ラップは若者世代のサウンドトラック

フランスの音楽チャートを席巻しているのがラップ。成功への渇望、アイデンティティをのせ、若者文化の声として広がったこのジャンルは、もはや周縁のカルチャーではない。テオドラのようなSNS世代がそこにハイパーポップ的な感覚を取り込み、ダンスミュージックの高揚感と掛け合わせたより多層的なサウンドへ進化している。

〈写真〉テオドラ

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【CLOSE-UP】テオドラ(Theodora)

フランス系コンゴ人のルーツを持つテオドラが体現するのは、現在進行形のフランス音楽。アフロ、ラップ、クラブミュージックを自在に横断するサウンドは、移民文化とSNS世代の感覚が交差するパリのリアルそのものだ。ミーム化しやすい挑発的なリリックはTikTokやクラブの熱気の中で一気に広がっていく。また、Y2Kやインターネットカルチャーを掛け合わせたファッションとアティチュードも、彼女の存在感を決定づける要素。フレンチシックをエレガンスだけでなく、カオス、強さ、セクシーさで更新する新世代の象徴だ。

PROFILE シンガー、ラッパー、ソングライター。2003年にスイスで生まれ、パリ郊外で育つ。「Melodrama」などのヒットで一気に存在感を高め、フランスの音楽賞で複数の部門を制覇。

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テクノ・エレクトロがつなぐ音とモード

クラブシーンからランウェイまで、ラップと並んで欠かせないのが、テクノ・エレクトロ文化。ダフト・パンクなどを生んだ'90年代「フレンチタッチ」の文脈は、今もファッションやアートと結びつきながら独自の文化圏を形成している。ザホ・ド・サガザンのように、シャンソン的な言葉とエレクトロの反復、高揚感を結びつけるアーティストも登場。

〈写真〉ザホ・ド・サガザン

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フレンチポップ再評価の波

フランス語の歌詞やメロディを重視したポップスが再び注目を集めている。クララ・ルチアーニや、フランスで人気を誇るベルギー出身のアンジェルの音楽には、シャンソンやポピュラー音楽の系譜が残る一方で、シンセポップや現代的なプロダクションの感覚も光る。だからこそ上の世代にはどこか懐かしく、若い世代には新鮮に響く。

〈写真〉クララ・ルチアーニ

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【CLOSE-UP】クララ・ルチアーニ(Clara Luciani)

フレンチポップの伝統を現代の感性でアップデートするのは、クララ・ルチアーニ。彼女の音楽には、'70年代ディスコのグルーヴ、フレンチポップのメロディ、シャンソン的な言葉の強さが息づいていて、どこか懐かしさを感じさせながらも、決して古びて聞こえない。代表曲「La Grenade」に象徴されるように、クララが描くのは、守られるだけではない現代女性の姿。恋愛や感情を歌いながらも、自立したしなやかな反骨精神が息づくリリックも魅力だ。今を生きる女性のムードとして、フレンチシックを進化させ続けている。

PROFILE 1992年生まれ、マルセイユ出身のシンガーソングライター。サイケパンクロックバンドLa Femmeの活動を経てソロでブレーク。「La Grenade」「Respire encore」などで支持を確立。

Photonews / Getty Images

TikTokが変えた音楽との出合い方

若い世代にとって、お気に入りの曲はダンスやミーム、ショート動画の中で見つけることが増えている。たとえばテオドラはTikTok世代を象徴する存在であり、彼女の楽曲はダンス動画やショート動画を通じて若者の間で急速に拡散された。最初の数秒で耳に残るフックや、切り抜きやすいサビの強さがヒットの条件になる。

〈写真〉アンジェル

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新世代が歌うのはセルフコンフィデンス

自分の声で自分を語ることが、今のシーンの大きな推進力になっている。テオドラは挑発的なリリックでZ世代らしい自己肯定感を打ち出す。クララ・ルチアーニは低くハスキーな声と芯のある歌詞で、自立した女性像を描く。さらにイゾルトは、身体性や感情の揺らぎまで包み込む表現で、強さの定義をしなやかに広げている。

〈写真〉イゾルト

coordination LOUIS TAKEI photo AFLO, GETTY IMAGES

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