1. トップ
  2. エピソード
  3. 「先輩、今日も女子力高いですねー」と私の同僚を茶化す後輩

「先輩、今日も女子力高いですねー」と私の同僚を茶化す後輩

  • 2026.7.24
ハウコレ

「先輩、今日も女子力高いですねー」と、後輩が同僚をそう茶化すのを、私は隣の席から見ていました。止めた方がいいのに。そう思いながらも、男性の同僚本人が笑って流している手前、私は結局その一言を止められませんでした。

「女子力高いですねー」の軽口

その日も、男性の同僚の机には日傘とハンディファン、それに冷感シートの袋が並んでいました。後輩が近づいて「先輩、今日も女子力高いですねー」と笑い、「そこまで焼けたくないんですか?」と付け足します。同僚は資料をまとめる手を止めず、「日焼けが嫌なだけだよ」と応じるだけ。少し行き過ぎでは、と私は隣の席でそう感じていました。ですがその後輩は私の直属ではありませんし、当の同僚本人が笑って流している以上、私は口を挟むきっかけを見つけられません。2人はその日、一緒に外回りに出る予定でした。

声をかけそびれた出発時

出発の前、後輩は同僚のバッグを覗き込み「バッグ、荷物多すぎません?」ともう一言。同僚は「念のため」とだけ返して、伝票挟みを閉じました。私は自分の席から2人を見送りながら、あとで後輩に「あの言い方はやめた方がいい」と声をかけようか迷います。ですが、2人が並んでオフィスを出ていくと、その言葉は形にならないまま消えていきました。もし自分が男性で、あの茶化しを受け続けていたらどう感じるだろう。私がそんなことを考えたのは、コーヒーが半分に減ったころでした。

帰社した2人

2人が戻ってきたのは、私が休憩から席に戻ったころでした。同僚は普段通りの表情で資料をデスクに置きます。ですが後輩の方は、出発時の軽さがまるでありません。片手には同僚の冷感タオル、もう片方の手には日傘。それを後輩が丁寧に畳んでいるのです。私の隣で同僚の1人が「どうだった?」と聞いても、後輩は「暑かったです」と短く返すだけ。あとで別の子から聞いたところでは、外回りの途中で後輩は資料を汗でふやけさせかけたそうです。同僚が渡した予備で、事なきを得たのだといいます。

そして...

次の日、後輩の机には冷感シートと折りたたみ日傘が置かれていました。同僚がそれを見て「今日は完全防備ですね」と声をかけると、後輩は少し照れながら「はい。念のためです」と返します。私が言えなかった一言を、後輩は自分の道具で同僚に返したのだと思います。日傘の隣にもう1本の日傘が並ぶ光景を、私はコーヒーを持ったまま、少し離れた席から眺めていました。

(20代女性・営業事務)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ