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『団地のふたり』キョンキョンの本音が見えた気がしたセリフ「〜年取った甲斐ないじゃん」に共感【第2話】

  • 2026.7.22

『団地のふたり』キョンキョンの本音が見えた気がしたセリフ「〜年取った甲斐ないじゃん」に共感【第2話】

一昨年、NHK BSで大きな話題を呼んだ「団地のふたり」が、NHKドラマ10で地上波放送。小泉今日子と小林聡美が演じる50代の幼なじみと、団地に暮らす人々との何気ない日常を、やさしいまなざしで描いた名作です。もう一度楽しみたい人も、初めて見る人も、その見どころを振り返ります。 ※ネタバレあり

言えた義理じゃないけれど……

季節は春。新たな出会いのシーズンがやってきた。

今夜のメニューは、土鍋で炊いたたけのこごはん。当然「おかわり!」の声が出るおいしさだ。食後は夜風に当たりながらベランダでデザートを楽しむふたり。テーブルに置かれたランタンの効果もあって、なんだかいい雰囲気だ。

ここでの話題は、子どもの頃に夢中になった遊びについて。あの頃は子どもの声でうるさいほどだったけれど、今はめっきり静かになっている。

団地の子どもの数が減ったことを寂しがるふたり。そのあと「まあ、子なしの私たちが言えた義理じゃないんだけどね」となっちゃん(小林聡美)がポツリ。この場面は同じ「子なし」として、共感しきりだ。言えた義理じゃないけれど、言いたいこともそれなりにある。ふたりは「ここだけの話」の安心感もあって、近所に越してきた小学生とその親についてのうわさ話を始めた。

しばらくすると、子どもの悲鳴とともに、SOSの声が聞こえてきた。さっきから話題に上がっていた小学生(春菜ちゃん)の声。これって、もしや親からの虐待か?と身構えるふたり。戦闘モードで部屋に押しかけると、なんと犯人はゴキブリだった。すかさず撃退するノエチ(小泉今日子)。さすが~。

部屋を去るときに、ちょうど春菜ちゃんのパパ(塚本高史)が帰ってきたので軽く挨拶して退出。

ふたりを見送ったあと、このパパは彼女たちのことを“おばさんたち”と言ってしまう。すると、春菜ちゃんはピシャリと「年上の女の人のことは“おねえさん”て呼んだほうがいいよ」と、ママから教えてもらったとおりの言葉で、父親に注意するのだった。

そのママはすでにパパと離婚して、この家にはいない。思春期に向かう子と父親の生活は、なにやらギクシャクしたものがありそうだ。

でもおねえさんたちと春菜ちゃんは、少しずつ距離が近づいていく。

それは、とある「苦情」がきっかけだった。

ここ夕日野団地ではペットの飼育は禁止だ。にもかかわらず、最近、団地に野良猫がうろついていると、ある住人が騒ぎ出す。事情を探っていくと、敷地内でこっそりエサを与えていた人が複数名いることが判明。その顔ぶれは、佐久間のおばちゃん(由紀さおり)と福田さん(名取裕子)に春菜ちゃんだった。

苦情を言う東山さん(ベンガル)は「団地の秩序」をふりかざし、保健所に連れていけ~!と大騒ぎするが、一方の女性陣は一致団結、全力でそれに抵抗する。子猫への愛は年齢を問わない。

ただ、偶然この一件に巻き込まれたなっちゃんは、ヘトヘトになってご飯の準備すらできない様子だ。でもご安心を。こんな時は、長年の相棒ノエチのサポート力が冴え渡る。

「小さい子どもや動物とかの役に立たないとさぁ」

このトラブルは一日では決着がつかず、いったん理事長の家で子猫をあずかることになった。

そしてこのとき、ふたりは春菜ちゃんが子猫を必死で助けようとする姿に、幼なじみの空ちゃんの面影を重ねていた。空ちゃんは、小児がんを患っているさなか、野良猫の命を守ろうと懸命だった。この切ない記憶がノエチとなっちゃんの心をゆさぶっていく。

そこから気合いを入れて飼い主探しを始めるのだが、子猫を救いたいと言い出すときのノエチがかっこいい。「こんな時くらい、小さい子どもや動物とかの役に立たないとさぁ、年取ったかい(甲斐)ないじゃん」

このセリフには、ノエチをこえてキョンキョンの本音までものぞいていたように思えてくる。

すったもんだの末に、子猫はノエチの兄である厚志(アツ兄/杉本哲太)のところで飼われることになった。これなら春菜ちゃんも気軽に会いに行けるから安心だ。

ところで、この兄と妹は、NHK朝ドラ「あまちゃん」では同級生として絶妙の掛け合いをみせてくれた名コンビ。今回も、このふたりのコミカルなやりとりは必見だ。

子猫の問題が一件落着したあと、春菜ちゃんも誘って、ちらし寿司を食べる。春菜ちゃんもご機嫌な様子で、ふたりとの会話がはずむ。そしてふたりは、亡くなった空ちゃんの存在について語り、ときどき一緒にご飯を食べたいと伝える。

このとき、もしも春菜ちゃんに対して少しでも「お母さんがいなくてかわいそう」という感情を抱いていたら、心を開いて話し込むことはなかっただろう。そうではなくて、純粋に春菜ちゃんと一緒にいたいという気持ちが伝わったはず。ここからの彼女たちと春菜ちゃんの交流が楽しみだ。

団地のコミュニティでの出来事には面倒ごともついてくる。でも、見方を変えれば、そこには面白がれるネタがゴロゴロ転がっているかもしれない。少々やっかいなことも、あくまでもお気楽に軽やかに、そして楽しそうに関わっていくふたりの姿を見ていたら、こんなふうに面白がれる力を身につけたいと思えてくる。

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