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「暇なんでしょ、黙って全部やって」役員を丸投げしたボスママ。だが、他のママ友の一言で状況が一変

  • 2026.7.23
「暇なんでしょ、黙って全部やって」役員を丸投げしたボスママ。だが、他のママ友の一言で状況が一変

役員はいつも私の担当だった

幼稚園の役員決めは、毎年五月にあります。

私が手を挙げる前に、決まって声を上げる人がいました。

「うちは共働きだから無理なの。そちらにお願いしていい?」

クラスの中心にいるママです。

言い方に迷いがないので、周りも押し切られてしまいます。

引き受けたのは、私が家にいるからでした。

ただ、下の子はまだ二歳で、日中はほとんど手が離れません。

「助かるわ。あなたは家にいるだけだもんね」

返す言葉を探しているうちに、話題はいつも変わっていきます。

名簿の作成も、会計の集計も、行事の飾りつけも、気づけば全部こちらに回ってきます。

集まりの日時も一方的に決まり、当日は遅れるという連絡だけが届く日もありました。

限界が見えたのは、夏の会合の席です。

秋のバザーの資料を誰が作るかという話になりました。ページ数の多い仕事です。

「これ、あなたね。3日あれば十分でしょ」

「3日ですか。下の子がいるので、もう少し時間を……」

言い終わる前に、机を指で叩く音がしました。

「暇なんでしょ、黙って全部やってよ」

部屋が静まりました。ほかのママたちが、目だけを伏せたのが分かりました。

いつも黙っていた人の声

そのとき、席の端から声がしました。

ふだんはほとんど発言しない、物静かなママです。

「その言い方は、違うと思います」

穏やかな声でした。中心にいたママが、勢いよく振り向きます。

「え、何が?」

「家にいる人が暇だという決まりは、どこにもありません。彼女にも家事と育児があります」

「でも、私は働いてるのよ」

「働いていることは立派です。私も尊敬しています。ただ、それで役員を免除される決まりもないですよね」

顔が、みるみる赤くなっていきました。

何か言いかけて、口を開いたまま止まります。

「大変さは、人によって形が違うだけだと思うんです。役員は、できる人ができる分だけ平等に分けましょう。3日で一人に押しつける量の仕事ではありません」

「……そこまで言わなくても」

そう返すのが精一杯だったようで、あとは黙り込んでしまいました。

沈黙を破ったのは、隣にいたママの声でした。

「私、画像とかなら用意できます」

「じゃあ私は名簿を書きます」

手が次々に挙がって、資料はその場で四つに分かれました。担当表を書き終える頃には、部屋の空気が入れ替わっていたのです。

帰り際、中心にいたママが小さな声で言いました。

「……印刷、私がやるわ」

それから、あの人が誰かに仕事を丸投げすることはなくなりました。園庭で顔を合わせても、先に会釈をして通り過ぎていきます。

物静かなママとは、いまも送り迎えのたびに立ち話をする仲です。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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