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「ヨーキチ」は飼い主が付けた名前だった!? 言葉の通じない異形の飼い主とニンゲンの距離が縮まる、小さな気づき【書評】

  • 2026.7.21

【漫画】本編を読む

ペットはいつ自分の呼び名を認識するのだろう。何度も声をかけているうちに、ふと気づく瞬間があるのだろうか。ペットが自分の呼び名に気づいた時、ペットと飼い主の関係は大きく変わるはずだ。言葉が通じない中で、名前は大きな意味を持つに違いないだろう。

『続!ニンゲンの飼い方』(ぴえ太/KADOKAWA)で描かれるのは、魔人や魔獣が住む世界に迷い込んだニンゲンと、そのニンゲンを飼う異形の飼い主の姿。毎日試行錯誤を繰り返しながら世話をしていくうちに、飼い主は少しずつニンゲンと心を通わせていく、そんな様子が、温かくもコミカルに描かれていく。

異形の飼い主たちは、自分たちの飼うニンゲン同士を交流させることにした。ニンゲンのジェイコブは、この世界に来てまだ15日ほど。幼いころから親の機嫌をうかがって生きてきた彼は、魔人たちを信用できず、脱出したいと考えているようだ。一方、もうひとりのニンゲン、ヨーキチは、自分も最初は怖かったことを思い出しながら、今では飼い主に対する見方が少しずつ変わってきていることを自覚する。

そんな中、飼い主が何度も口にしていた「ヨーキチ」という言葉が、実は自分の呼び名だったのだと気づく。ずっと耳にしていたのに、意味までは分からなかった言葉。それが自分を指していたのだと分かった時、ヨーキチと飼い主の距離が、ほんの少し近づいたように感じられる。

我が家の愛するあの子にも、自分の名前に気づいた瞬間があったのだろうか。そう思うと、呼び名を理解したヨーキチの姿がますます愛おしく見えてくる。名前を呼び、反応を待ち、少しずつ関係を築いていく。この作品は、ペットと暮らす日々のそんな小さな喜びをも温かく思い出させてくれる。

文=アサトーミナミ

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