1. トップ
  2. 飼い主の愛情は、ペットに伝わっているのか? ニンゲンを飼う魔人たちの交流会で見えてきた“心を通わせる”難しさ【書評】

飼い主の愛情は、ペットに伝わっているのか? ニンゲンを飼う魔人たちの交流会で見えてきた“心を通わせる”難しさ【書評】

  • 2026.7.17

【漫画】本編を読む

ペットのことをどんなに大切に思っていても、その気持ちはなかなか伝わらない。飼い始めたばかりならなおさらだ。ペットに心を開いてもらうのは、そう簡単なことではない。

『続!ニンゲンの飼い方』(ぴえ太/KADOKAWA)は、魔人の世界に迷い込んだニンゲンと、彼らを飼う異形の飼い主たちの交流を描く異色の飼育マンガ。ペットを飼うには、ただ衣食住を整えればいいわけではない。飼育の知識だけでは届かない、気持ちの距離が本作の大きな見どころだ。

ニンゲン・ヨーキチを飼う異形の魔人・トゥイミナは、ヨーキチに初めてのお留守番をさせて、ニンゲンを飼う者たちが集う「ニンゲン交流会」に参加した。そこで出会ったのが、同じくニンゲンを飼っている魔人・ンペレヲ。ンペレヲが飼うニンゲン・ゴークは、まだ彼にまったく懐いていないらしい。ゴークはひとりになると水入れによじのぼって水をひっくり返してしまうし、ンペレヲの顔を見るだけで小屋に隠れてしまう。そんな行動は、トゥイミナの家に来たばかりのころのヨーキチとまるで同じだ。

飼い主同士で交わされる、ニンゲンの“あるある”話。ンペレヲが近くに引っ越してくることを知ったトゥイミナは、ニンゲン同士を会わせることを提案する。ヨーキチと友達になれば、ゴークの心にも変化があるかもしれない。そんな提案に、ンペレヲの表情も少しやわらぐのだ。

ひとりで抱えていた不安も、同じ立場の誰かと分かち合えれば、少しだけ前向きに受け止められるようになる。ヨーキチも、最初から今のように飼い主に慣れていたわけではない。少しずつ声をかけ、世話をし、失敗しながら距離を縮めてきたのだ。ゴークもいつか、ンペレヲと心を通わせることができると良いのだが……。飼い主同士のつながりから、新しい関係が生まれていく予感に胸が弾む。

文=アサトーミナミ

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ