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子どものにおいが気になる。体臭の原因と対策を小児外科専門医竹内先生に伺いました

  • 2026.7.5

うちの子、最近においが気になる・・・洗い方の問題だけでなく、病気の可能性もある?においを抑えるには、どんな対策をしたらいい?そんな悩みについて、たけうちファミリークリニック院長の竹内雄毅先生にお伺いしました。

ママ広場

「最近、子どもの体臭が気になるようになってきた。もしかして、洗い方が悪いのだろうか」「何か病気が隠れているのではないか」と不安を感じている保護者の方は、決して少なくありません。子どものにおいが変わったと気づいたとき、原因がわからないまま悩み続けるのはとてもつらいことです。
まず知っておいていただきたいのは、子どもの体臭の多くは、病気ではなく、汗や皮脂、衣類の蒸れ、成長に伴う体の変化などによって起こるということです。子どもはよく動き、汗をかく機会も多いため、ある程度のにおいが生じることは珍しくありません。

一方で、においの原因は「洗い残し」だけではありません。汗をかいた後の過ごし方、衣類や靴の環境、頭皮や皮膚の状態、食生活、思春期に向かうホルモンの変化など、複数の要因が関係します。また、ごくまれに、皮膚の病気や代謝の病気、早い思春期のサインが隠れていることもあります。
本記事では、「洗い方の問題なのか」「病気の可能性はあるのか」という保護者の方の疑問に答えながら、子どもの体臭の原因、家庭でできる対処法、医療機関を受診する目安について、わかりやすく解説します。

子どもの体臭の主な原因とは?

子どもの体臭の原因は、大きく分けると「汗と皮膚の細菌」「成長に伴う変化」「生活習慣や環境」の3つが考えられます。

(1)汗と皮膚の細菌によるもの
体臭の多くは、汗そのもののにおいではなく、汗や皮脂、垢などが皮膚の表面にいる細菌によって分解されることで生じます。
汗をかいた直後はあまりにおわなくても、そのまま長時間過ごすと、わき、首まわり、足、頭皮などでにおいが強く感じられることがあります。特に子どもは活動量が多く、保育園や学校、外遊び、習い事などで汗をかく機会が多いため、帰宅後に「今日は少しにおうな」と感じることは珍しくありません。
足のにおいが気になる場合は、汗だけでなく、靴の中の蒸れも関係します。同じ靴を毎日履き続けている、靴下が汗で湿ったまま過ごしている、靴が十分に乾いていないといった場合、においがこもりやすくなります。

(2)思春期に向かう成長の変化
わきの下などには「アポクリン腺」と呼ばれる汗腺があります。アポクリン腺から出る汗には、たんぱく質や脂質などが含まれており、これが皮膚の細菌によって分解されると、独特のにおいにつながることがあります。
アポクリン腺の働きは、思春期に近づくにつれて活発になっていきます。そのため、小学校高学年頃から「以前とは少し違うにおいがする」と感じることがあります。これは、成長に伴う自然な変化の一つです。
ただし、体臭だけで「思春期早発症」と判断することはできません。女の子で8歳未満、男の子で9歳未満に、体臭に加えて、陰毛やわき毛が生える、にきびが増える、身長が急に伸びる、女の子で乳房がふくらむ、男の子で精巣が大きくなるなどの変化がある場合には、小児科で相談すると安心です。

(3)食事や生活習慣の影響
食事の内容によって、一時的に体臭が強く感じられることがあります。にんにく、玉ねぎ、香辛料の多い食事、脂っこい食事などは、においに影響することがあります。
ただし、体臭が気になるからといって、特定の食品を極端に制限する必要はありません。子どもの成長には、たんぱく質や脂質も大切です。肉類や揚げ物に偏りすぎず、野菜、海藻、豆類、魚なども取り入れながら、全体としてバランスのよい食事を意識しましょう。
また、緊張やストレスによって汗が増える子もいます。発表会、試験、習い事、学校生活などで緊張する場面が多いと、汗をかきやすくなり、においにつながることがあります。

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家庭でできる体臭対策

子どもの体臭の多くは、毎日のケアで軽減できます。大切なのは、強く洗いすぎることではなく、「汗をためない」「蒸れを減らす」「皮膚を傷つけない」ことです。

◎やさしく洗う
においを抑える基本は、皮膚を清潔に保つことです。ただし、ゴシゴシこする必要はありません。強くこすると皮膚を傷つけ、乾燥や湿疹、かゆみの原因になることがあります。
石けんやボディソープをよく泡立て、手ややわらかいタオルでやさしく洗いましょう。特に、わきの下、首の後ろ、耳の後ろ、足の指の間、股のまわりなどは、汗や汚れがたまりやすい場所です。洗った後は、すすぎ残しがないようにしっかり流しましょう。

◎頭皮のにおいには「予洗い」も大切
頭のにおいが気になる場合は、シャンプーの前にお湯でしっかり予洗いをすることが大切です。髪や頭皮についた汗やほこりは、お湯で流すだけでもかなり落とすことができます。
その後、シャンプーをしっかり泡立て、爪を立てずに指の腹で頭皮を洗います。すすぎ残しはかゆみやにおいの原因になることがあるため、最後は十分に洗い流しましょう。

◎汗をかいたら着替える
汗をかいた服を長時間着たままにしていると、においが強くなりやすくなります。帰宅後に肌着や靴下を替えるだけでも、におい対策になります。
夏場や運動後は、可能であればシャワーを浴びる、難しい場合は濡れタオルでわきや首まわりを拭くなど、汗をそのままにしない工夫をしましょう。

◎衣類と靴の蒸れ対策
衣類は、汗を吸いやすく、通気性のよい素材を選ぶとよいでしょう。汗をかきやすい子は、替えの肌着や靴下を用意しておくのもおすすめです。
足のにおいが気になる場合は、靴の中を乾かすことも大切です。同じ靴を毎日履き続けると湿気が残りやすいため、可能であれば靴をローテーションしましょう。帰宅後は靴を風通しのよい場所で乾かし、靴下は毎日交換します。

◎デオドラント用品は慎重に
小学校高学年以降で、本人が体臭を気にしている場合、デオドラント用品を使うことも選択肢の一つです。ただし、子どもの皮膚は刺激に弱いことがあります。香りの強いものや刺激の強いものを広範囲に使うのは避け、必要な部位に少量から試しましょう。
赤み、かゆみ、ヒリヒリ感が出る場合は使用を中止してください。湿疹や傷がある部分には使わないようにしましょう。

気をつけたい病気のサインと受診の目安

多くの場合、子どもの体臭は過度に心配する必要はありません。ただし、次のような場合は、家庭だけで判断せず、小児科や皮膚科で相談してください。

◇早い思春期のサインがある
女の子で8歳未満、男の子で9歳未満に、大人っぽい体臭に加えて、陰毛、わき毛、にきび、急な身長の伸びなどがみられる場合は、早い思春期のサインである可能性があります。
特に、女の子で乳房がふくらんできた、男の子で精巣が大きくなってきたなどの変化がある場合は、小児科、必要に応じて小児内分泌の専門医に相談しましょう。

◇皮膚のトラブルを伴う
わき、足、股、首まわりなどに、赤み、ただれ、かゆみ、痛み、膿、じゅくじゅくした湿疹がある場合は、皮膚の炎症や感染がにおいの原因になっていることがあります。この場合は皮膚科または小児科で相談しましょう。

相談先はどこ?

まず相談しやすいのは、かかりつけの小児科です。年齢、身長・体重の伸び、思春期のサイン、皮膚の状態、生活習慣などを総合的に確認できます。
皮膚の赤みや湿疹、足やわきの強いにおいがある場合は、皮膚科が適していることもあります。早い思春期が疑われる場合は、小児科から小児内分泌の専門医へ紹介されることがあります。特徴的なにおいが続き、代謝の病気が疑われる場合も、まずは小児科で相談するとよいでしょう。

子どもの心に寄り添う伝え方

体臭は、子ども本人にとってもとてもデリケートな問題です。特に思春期に近づく子どもは、自分の体や周囲の目を気にしやすくなります。
においが気になるときに、「くさいよ」と直接的に言うと、子どもが深く傷ついてしまうことがあります。伝えるときは、「汗をかいたから着替えようか」「最近よく動くようになったから、洗い方を一緒に見直してみようか」「成長してきた証拠だね」と、責めるのではなく、生活習慣として自然に整える声かけを意識しましょう。
子どもの体臭は、多くの場合、成長や汗に伴う自然な変化です。正しい知識を持ち、家庭でできるケアを行いながら、必要に応じて専門家に相談することで、親子で安心して対応していくことができます。

参考文献
日本小児内分泌学会. 思春期早発症
Pediatric Endocrine Society. Premature Adrenarche
※本記事の作成にあたり、文章表現の確認や校閲の一部に生成AIを使用しております。

執筆者

プロフィールイメージ
竹内雄毅
竹内雄毅

医学博士・小児外科専門医。京都府精華町「たけうちファミリークリニック」院長。京都府立医科大学小児外科客員講師。

小児科・小児外科の診療に加えて、地域の子どもを安心して預けられる病児保育を運営し、さらに絵本の読み聞かせや離乳食教室、ベビーマッサージなどの子育てイベントも展開している。クリニックを「行きたくない場所」ではなく「行きたくなる場所」に変えることを目指し、医療を軸としたコミュニティデザインに力を注いでいる。現在は、隣接地に人が自然に集まり安心して交流できる広場の構想を進めており、家族と地域が互いに支え合える環境を形にしていこうとしている。

京都府精華町「たけうちファミリークリニック」 ホームページ

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