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子どもを熱中症から守る「暑熱順化」について小児外科専門医竹内先生にお伺いしました

  • 2026.6.27

年々過酷になる夏の暑さに、子どもの体調が心配!日頃から暑さ対策をさせたいけれど、どんなことを意識すればいい?また、熱中症にならないように、気を付けることは?そんな悩みについて、たけうちファミリークリニック院長の竹内雄毅先生にお伺いしました。

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サッカーのFIFAワールドカップ(W杯)2026北中米大会に参加した日本代表チームは本番に向け、気温33度を超えるメキシコ・モンテレイで事前合宿を行い、過酷な暑さへの適応を進めてから大会に臨みました。

この合宿で日本代表スタッフが重要視していたのが「暑熱順化(しょねつじゅんか)」です。代表選手たちは短い合宿期間で集中的に体を暑さに慣らしていましたが、これはトップアスリートだからこそできる方法。日本サッカー協会(JFA)も「一般の方はしっかりと時間をかけて暑熱順化を行ってほしい」と呼びかけています。

年々、夏の暑さは厳しさを増しています。気象庁によると、日本の平均気温は長期的に上昇傾向にあり、熱中症による救急搬送者数も増加しています。特に子どもは大人より熱中症になりやすいため、保護者の方が日頃から対策を意識することが大切です。
この記事では、乳幼児から高校生までを対象に、家庭でできる熱中症対策について解説します。

なぜ子どもは熱中症になりやすいの?

子どもは大人と比べて体温調節機能が未熟です。特に汗をかく機能が十分に発達していないため、体に熱がこもりやすくなります。

また、身長が低いため地面からの照り返しの影響を受けやすく、アスファルトの近くでは大人が感じる以上の暑さにさらされています。大人が顔の高さで「暑い」と感じているとき、子どもの高さではさらに数度高い気温になっていることがあります。

さらに、小さな子どもは自分から「喉が渇いた」「しんどい」と訴えられないこともあります。遊びに夢中になると体調の変化に気づきにくいため、保護者が先回りして対策することが重要です。

熱中症予防の基本は「暑さを避ける・水分をとる・体を暑さに慣らす」

熱中症対策の基本は次の3つです。
○暑さを避ける
外出はできるだけ涼しい時間帯を選びましょう。特に気温が高くなる昼前から夕方までは注意が必要です。帽子を着用し、日陰を利用しながら移動することも大切です。
ベビーカーを使用する場合は、地面から近い位置にいるため熱がこもりやすくなります。こまめに様子を確認し、必要に応じて抱っこや休憩を取りましょう。
また、車内への置き去りは短時間でも非常に危険です。「少しだけだから」と思わず、必ず一緒に車を降りるようにしてください。
○こまめな水分補給
喉が渇いてから飲むのではなく、定期的に飲む習慣をつけることが大切です。
乳幼児は母乳やミルクでも水分補給になります。学童期以降は水やお茶を基本とし、汗をたくさんかく運動時には塩分も補給できる飲み物を活用しましょう。
一度に大量に飲むよりも、少量ずつこまめに飲む方が効率的です。運動前、運動中、運動後の3つのタイミングを意識するとよいでしょう。日本代表チームでも「喉が渇く前」の水分補給を徹底しています。
○暑熱順化(しょねつじゅんか)
最近よく耳にする「暑熱順化」とは、体を暑さに慣らすことです。人は暑さに慣れることで汗をかきやすくなり、体温を調節しやすくなります。

暑熱順化のために有効な行動とは?

暑熱順化のためには、以下のような行動が有効です。
・外遊びや散歩を習慣にする
・軽い運動を継続する
・シャワーだけでなく、湯船につかる

急に暑くなった日や、運動会・部活動が始まる時期は、まだ体が暑さに慣れていないため熱中症リスクが高くなります。大人は1〜2週間程度で暑熱順化が進みますが、子どもはさらに時間がかかることがあります。本格的な暑さが続く今の時期こそ、意識して取り組んでいきましょう。

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部活動や屋外活動がある子どもはどう備える?

近年は学校現場でも熱中症対策が進んでいますが、スポーツや屋外活動を完全に避けることはできません。そんなときは、普段からの体調管理が重要です。
特に以下の3点が熱中症予防につながります。

●朝食をしっかり食べる
寝ている間に失われた水分や塩分を補う重要な役割があります。
●十分な睡眠をとる
睡眠不足や疲労は熱中症のリスクを高めます。
●毎日水分補給を意識する
活動が始まる「前」から水分を摂っておきましょう。

また、発熱や体調不良がある日は無理に参加しないことも大切です。「頑張ればできる」ではなく、「安全に活動できるか」を優先しましょう。

年代別の注意点

子どもへの対応は、年齢や成長段階によってポイントが異なります。それぞれの年代に応じた声かけや見守りが大切です
□乳幼児
顔色や機嫌をよく観察する
汗をかいていなくても暑さに注意する
ベビーカー内の温度上昇に気をつける
□小学生
遊びに夢中になると水分補給を忘れやすい
外遊びの前後に飲水を促す
□中高生
部活動による発汗量が多い
「まだ大丈夫」と我慢しやすい
体調不良時は無理をしない

こんな症状があれば要注意

どんなに対策をしていても、熱中症になってしまうことはあります。熱中症では、以下のような症状がみられます。

■めまい、立ちくらみ
■頭痛、吐き気
■強い疲労感
■ぐったりしている、反応が鈍い

まずは涼しい場所へ移動し、衣服をゆるめて体を冷やしましょう。水分が飲める場合は少しずつ補給します。
一方で、次のような症状が見られる場合は重症の可能性があります。

■呼びかけへの反応が悪い
■意識がもうろうとしている
■水分が飲めない
■けいれんしている

無理に水分を飲ませようとせず、速やかに医療機関を受診し、必要に応じて救急車を要請してください。

まとめ

熱中症は予防できる病気です。暑さを避けること、こまめな水分補給、そして暑熱順化を意識することで、多くの熱中症は防ぐことができます。

サッカー日本代表がW杯に向けて暑熱順化に取り組んだように、私たちも日々の生活の中で少しずつ体を暑さに慣らしていく準備が大切です。

特に子どもは自分で体調の変化に気づきにくいため、大人が環境を整え、体調のサインを見逃さないことが重要です。これからさらに暑さが増す季節、お子さんが元気に過ごせるよう、できることから熱中症対策を始めてみましょう。

※本記事の作成にあたり、文章表現の確認や校閲の一部に生成AIを使用しております。

【参考資料】
環境省「熱中症予防情報サイト」
気象庁「気候変動監視レポート」
日本小児科学会「熱中症予防に関する提言」
日本サッカー協会「SAMURAI BLUE(日本代表)のフィジカルコーチに聞く暑熱順化と熱中症対策」(2026年5月29日)

執筆者

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竹内雄毅
竹内雄毅

医学博士・小児外科専門医。京都府精華町「たけうちファミリークリニック」院長。京都府立医科大学小児外科客員講師。

小児科・小児外科の診療に加えて、地域の子どもを安心して預けられる病児保育を運営し、さらに絵本の読み聞かせや離乳食教室、ベビーマッサージなどの子育てイベントも展開している。クリニックを「行きたくない場所」ではなく「行きたくなる場所」に変えることを目指し、医療を軸としたコミュニティデザインに力を注いでいる。現在は、隣接地に人が自然に集まり安心して交流できる広場の構想を進めており、家族と地域が互いに支え合える環境を形にしていこうとしている。

京都府精華町「たけうちファミリークリニック」 ホームページ

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