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手ごわい「ダニ」め… 洗濯&掃除機だけはNG?正しい“戦い方”&駆除法 アース製薬の専門家が解説

  • 2026.7.4
「ダニ」の予防&対策とは…
「ダニ」の予防&対策とは…

朝起きたら体に赤い発疹を発見したり、妙に体がかゆくなった経験がある人は多いと思います。一見、清潔に見えるシーツや布団でも1週間放置しているとダニが繁殖している可能性があります。そこで、洗濯だけでダニは死滅するのか、天日干しと乾燥機ではどちらが効果的なのか……。さまざまなメディアなどで「生物飼育のマイスター」として害虫などの効果的な駆除・予防法を発信しているアース製薬赤穂研究部の有吉立さんに聞きました。

天日干し、洗濯では死滅していない可能性が…

Q.まず、一般的に「ダニ」と呼ばれる虫の特徴と、人への害を教えてください。

有吉さん「一般的に家庭で問題視されるダニは『チリダニ』と呼ばれる種類です。大きさは0.2~0.4ミリ程度で肉眼ではほとんど見えません。人のフケやアカ、ホコリなどを餌に繁殖し、布団、カーペットなどに多く生息しています。

気温20~30℃、湿度60~80%の高温多湿で掃除が行き届いていない環境を好み、特に梅雨から夏にかけて繁殖します。チリダニそのものが人を刺すことはないのですが、死骸やフンがアレルゲンとなり、アレルギー性鼻炎や気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎などを引き起こします。

高温と乾燥に弱く、50℃以上で20~30分、60℃以上であれば即効で死滅するため、布類は乾燥機にかけて高温で駆除するのが最も有効です。

布団の天日干しは大して温度が上がらず、中心部や裏側に逃げられてしまうため、乾燥機などを利用するとよいでしょう。また、洗濯だけでは完全に死滅しないため、乾燥機などの熱や専用スプレーで死滅・弱らせてから、洗濯で死骸やアレルゲン、餌となる汚れを洗い流すのが効果的です」

Q.健康被害以外にチリダニが引き起こす害はあるのでしょうか?

有吉さん「チリダニを餌にする『ツメダニ』を呼び込むことが挙げられます。ツメダニもチリダニ類と同じく非常に小さなダニで、チリダニが多くいる場所に発生します。ツメダニは人間を狙っているわけではありませんが、皮膚に触れることで偶発的に人を刺すことがあり、赤い発疹やかゆみを引き起こします。

ツメダニを寄せ付けないためにも、餌となるチリダニを定期的な掃除で減らすことが大切です。ただし、ダニはしがみつく力が強いので、単に掃除機をかけてもほとんど吸い込めない点に注意が必要です。掃除機をゆっくりかけるのも有効な対処法ですが、それよりも『弱らせてから吸う』ことをおすすめしています。

ダニ用のスプレー剤を使えば表面はもちろん、奥に潜むダニも弱らせることができます。また、ダニの卵は約1週間でふ化し、フケやアカを餌に約1カ月で成虫になってどんどん増えていくため、シーツや布団カバーなどは1週間に1回程度は洗濯するようにしましょう。洗濯だけでは完全に死滅しないため、乾燥機などの熱や専用スプレーで死滅・弱らせてから、洗濯で死骸やアレルゲン、餌となる汚れを洗い流すのが効果的です」

Q.では、近年増殖し、よく見聞きする「マダニ」の特徴と対策についても教えてください。

有吉さん「『マダニ』は屋外に生息し、本来は鹿やイノシシなどの野生生物を宿主とするダニで、家庭内のダニとは全く生態が異なります。草むらややぶの中に潜み、人や動物が通ると体に取り付き、吸血します。一度かみついたら1~2週間同じ場所で吸血し続け吸血した成虫は、元は数ミリ程度の体が1センチ程度まで大きくなるのが特徴で、日本紅斑熱や重症熱性血小板減少症候群(SFTS)などの感染症を媒介する危険な虫です。

マダニ対策で最も大切なことは、まずは『刺されないこと』、そして家に『持ち込まないこと』です。アウトドアに出かける際は長袖、長ズボン、帽子を着用して肌の露出を減らし、草むらなどに入らないようにしましょう。

パッケージの『効果・効能』にマダニと記載されている虫よけスプレーあるいは、『マダニ用』として効果・効能が認められている虫よけスプレーを選んで使用することも有効です。

また、帰宅した際には家に入る前に体や服を確認し、怪しげな虫がついていたら屋外で洋服を叩いて払ったり、ガムテープで取ったりしましょう。もし持ち込んでしまっても、マダニが吸血する場所を探して移動している間であればシャワーで流せるので、帰宅後すぐにシャワーを浴びて流すことも大切です。

マダニは『口器(こうき)』を皮膚の内部に入れ込んで吸血するため、無理に引き抜こうとするとマダニの一部が皮膚に残って化膿する恐れがあります。かまれた場合は自分で処理せず医療機関で適切に除去してもらいましょう」

布団などに生息する「チリダニ」はアレルギーなどを引き起こすだけでなく、人を刺す「ツメダニ」を引き寄せるため、乾燥機の熱やスプレー剤で死滅あるいは弱らせてから掃除機で吸って除去しましょう。また、アウトドアやレジャーなどで外出する際は、「マダニ」への効果が記載された虫よけスプレーを利用するなどで予防するようにしましょうね。

オトナンサー編集部

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