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父の遺産“4,000万”を相続した兄弟→「半分ずつ分けて」遺言書に記載されていたが…2人を襲った“想定外の事態”【元銀行員は見た】

  • 2026.7.28
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

みなさま、こんにちは。元銀行員の金融ライター・池田です。

遺産分割をきっかけとする「争族」は、遺言があれば避けられると考えている人も多いでしょう。

しかし、遺言の内容によっては、結果として相続人間での争いを生んでしまう可能性も。

今回は、相続トラブルを避けるために遺言書を作成したものの、争いに発展してしまった男性の事例を紹介します。

遺言書を作成した70代の男性

70代の男性・Aさん(仮名)は、自身の死後に相続争いが起きるのを避けるため、遺言書を作成しました。

相続人となるのは、長男と次男の2人です。

遺言書には、「長男と次男で財産を半分ずつ分けてほしい」という旨を記載。

本人たちには内容を伝えず、遺言書を残していることのみ知らせていたそうです。

Aさんの死後、遺言書を確認するも…

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

その後、Aさんは病気で死亡。相続が発生し、Aさんの長男と次男は初めて遺言書の内容を確認しました。

遺言書には2人で半分ずつ財産を分けるよう記載されていましたが、Aさんの相続財産は預金2,500万円と不動産1,500万円。長男と次男はそれぞれ結婚してマイホームに住んでいたため、どちらも不動産の相続は希望していませんでした。

また、実家近くに住んでいた長男は長年Aさんの介護を担っていたため、財産を半分ずつ分けるという遺言内容に納得できなかったといいます。

Aさんの長男は、当時についてこう語ります。

「具体的な遺産の分け方が明記されておらず、不動産をどうするかという点で揉めてしまったんです。また、父の思いを尊重したい気持ちもありましたが、遺言通りの遺産の分け方にはやはり納得できませんでした」

2人が専門家に相談したところ、お互いが納得していれば遺言とは異なる遺産分割方法も可能であるとの回答を得られました。

協議の結果、遺言書とは違う内容で遺産を分割することに

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

その後、2人は遺産の分割方法について協議を重ね、最終的にはAさんの身の回りの世話をしていた長男の相続割合を増やすという結論になったそうです。

また、不動産は売却して代金を分けることに。

結果として、総額4,000万円の遺産は長男が2,400万円・次男が1,600万円を相続しました。

“遺言があれば安心”は間違い?

遺言は本人の意思を尊重しながらスムーズな遺産分割を実現する方法の1つですが、必ずしも相続争いを避けられるものではありません。

遺言で遺産分割の割合のみを指定している場合、どの財産を誰が取得するかという点で「争族」に発展する可能性も。特に遺産に不動産が含まれる場合には、トラブルに発展しやすい傾向があります。生前に親族間で相続方法を相談しておくとよいでしょう。

また、Aさんの長男のように「長年介護してくれた」「同居で生活費を負担してもらった」という相続人がいる場合には、遺言作成時にそうした事情を踏まえた遺産分割方法を検討することも大切です。

遺言書を作成する際は法的な有効性が注目されがちですが、相続人それぞれの事情や財産の分け方までを具体的に検討することで、将来の「争族」の防止につながるでしょう。


監修・執筆:元銀行員・ikebu
元銀行員の金融・法律ライター。一種外務員資格(証券外務員一種)、行政書士資格を保有。大学では法学部・法律学科に在籍し、卒業後は地方銀行に入行。個人リテール業務において、投資信託・生命保険商品の販売を中心とする資産運用のサポートのほか、住宅ローンや相続などの幅広い業務に携わる。法人営業では、事業性融資や法人向けの運用商品販売を担当。現在は金融・法律ジャンルを中心にライターとして活動。銀行員時代の経験や保有資格を活かし、専門的な内容を分かりやすく丁寧に解説することを得意とする。

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