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「はじめまして」と挨拶してきた嫁のママ友。だが、知らないはずの過去を話してきた瞬間、背筋が凍った

  • 2026.6.29

訪ねてきた嫁の友人

孫の保育園入園をきっかけに、息子夫婦と二世帯同居を始めた。新しい暮らしにも慣れてきたある午後、嫁のママ友が遊びに来た。

「はじめまして。いつも娘さんがお世話になってます」

愛想よく頭を下げると、彼女もにこやかに会釈を返してくる。感じのいい人だ。私は茶を出しながら、当たり障りのない世間話をしていた。

「お義父さん、確か△△高校のご出身ですよね?」

湯のみを置く手が、一瞬止まった。

同居の話の中で、私の母校を口にした覚えはない。

「ええ、そうですけど……どうしてそれを?」

「優秀でいらしたって、旧友の方からよく伺ってましたから」

笑顔で告げられた一言

旧友、という言葉に背筋が伸びた。彼女が口にしたその人物は、高校時代からの私の親友だった。

「どうしてあいつのことを知ってるんですか」

「私の元上司なんです。よく昔話を聞かせてくださって」

彼女は笑顔のまま、湯気の立つ茶をひと口含んだ。和やかな声色のはずなのに、なぜか部屋の空気が冷えていく気がした。

「学生時代はモテモテで、ずいぶん遊んでらしたとか」

「いや、それは昔の話で……」

「お酒はほどほどに、ですよね?」

その一言で、頭の中が真っ白になった。若い頃の遊びも、酒に飲まれて朝帰りした失敗も、家族には決して話していない過去だ。

親友以外、知るはずのないことだった。

握られた過去

「私も、あの方と同じ名前なんですよ」

彼女はそう言って、くすりと笑った。

何を意味するのかは分からない。けれど、こちらの過去をどこまで握っているのか、笑顔の奥が読めなかった。

(この人は、どこまで知っているんだ)

背中に、じわりと汗がにじむ。穏やかな表情のまま、彼女は孫の話に戻っていく。何事もなかったかのように。

「娘さん、本当にいい子に育って。ご家族みんな仲良しで羨ましいです」

「ええ、おかげさまで……」

うまく言葉が続かない。この和やかな顔の人物が、いつ何を、嫁に漏らすか分からない。

立場のいい義父でいたい私にとって、それは想像するだけで肝が冷えることだった。

「それじゃ、また寄らせてもらいますね」

玄関で見送る間も、彼女は終始にこやかだった。その笑顔がかえって、得体の知れない圧になって残る。ドアが閉まったあとも、私はしばらく動けなかった。

あれから、彼女は何度か家を訪れている。そのたびに、私は穏やかな顔を保ちながら、心のどこかで祈っている。どうか、家族には黙っていてくれと。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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