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乗客「保冷剤って機内で持っててもいい?」CA「大丈夫です」到着後、発覚した“事態”にCAが後悔したワケ

  • 2026.7.23
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手航空会社で10年間、CAとして勤務しておりましたSAKURAです。

夏休みシーズンは、帰省やご旅行で機内が一年で最も活気あふれる季節と言っても過言ではありません。

そんな時期の機内は、CAにとってマルチタスクの連続で、普段なら気付くような小さな違和感も見落としがちになります。

お客様の「良かれと思ってしていたある行動」が、まさかその後の便にまで影響を及ぼすとは、私たちは思いもしていませんでした。

今回は、お客様の何気ない行動から始まった、夏の国内線でのエピソードをご紹介します。

ご旅行での意外な注意点として、皆さまにお届けできれば幸いです。

おしゃれなスカーフに隠された、最初の「見逃し」

それは、夏休みの国内線、羽田から地方に向かう機内での出来事でした。

私たちCAが慌ただしくお客様をお出迎えしていると、上品な年配の女性が搭乗されました。

首元には、おしゃれなスカーフを巻いていらっしゃいます。

その女性は、搭乗されるなり、私たちCAに笑顔でこう話しかけてこられました。

「ねえ、保冷剤って機内で持ってていいのよね?」

女性は、有名なスイーツ店の紙袋を抱えていたため、スイーツについている保冷剤のことだろうと思った私は、「はい、大丈夫ですよ」とお答えしました。

「他にも確認したいことがあるのだろうか?」と気にはなったものの、後ろには次々とお客様が続いていたこともあり、それ以上理由を伺うことはしませんでした。

しかしそれこそが、のちに直面する大ピンチへの最初の引き金でした。

到着後に発覚したまさかの事態と、CAの後悔

到着し、お客様が降機された後、客室をチェックしていた後輩CAから焦った声が上がりました。 

「SAKURAさん、座席が濡れています……!」

駆けつけると、先ほどの女性の座席の背もたれが一部分だけ濡れていました。

後輩CAは、そこに座っていた女性がお降りの際、首に巻いていたスカーフから複数の保冷剤を出していたと言うのです。

そこですべてが繋がりました。

女性は、スイーツについていた複数の保冷剤をスカーフに入れ、首に巻いて過ごされていたのです。

おそらく女性にとっては『良かれと思っての暑さ対策』だったのだと思いますが、結果として保冷剤の結露で座席が濡れてしまっていたのでした。

次便は満席近い状態。

急いで整備士に報告したものの、繁忙期の地方空港ということもあり、シートの予備を切らしていました。

結局、シートを交換できず、清掃と乾燥作業に想定以上の時間を要することになりました。慌ただしい繁忙期の機内で、次便の準備が遅れるなど、現場は対応に追われる事態となってしまったのです。

『最初に保冷剤のことを聞かれたとき、一歩踏み込んで確認していれば、周囲への影響を未然に防げたのではないか』と、私は自分の見落としを深く後悔しました。

一歩踏み込んで「確かめる」大切さ

普段何気なく使っている「保冷剤」も、包み方や使い方次第では、次便に影響する事態に繋がることもあると、この出来事から学びました。

繁忙期の慌ただしい機内だからこそ、お客様の何気ない一言の裏にある理由を確かめる。

それこそが、すべてのお客様に「快適な空間」を提供するために、必要なことなのだと思います。

皆さまとともに叶える「快適な空の旅」

楽しい夏のご旅行だからこそ、普段何気なくしている暑さ対策も「公共の場ではどう影響するだろう」と、ほんの少し想像してみる。

そんな一人ひとりの優しさの積み重ねが、旅の空間をもっと素敵なものにしてくれるのではないでしょうか。


ライター:SAKURA * 心を読む元国際線CA

日系大手航空会社にて10年間、客室乗務員(CA)として勤務。国内線・国際線を経験し、多種多様なお客様と接する中で「感情を読み解く力」を磨く。客室責任者としてVIP対応や後輩育成に携わる傍ら、社内の人材教育やグループ会社での業務にも携わり、多角的な視点から接客のあり方を見つめてきた。

現在は、その鋭い洞察力を活かし、言葉だけでない、「心理的・物理的アプローチによるクレーム回避術」を発信するライターとして活動中。国内線での細やかな気配りから国際線での難しい状況判断まで、現場での実体験に基づいた「心に届く接客のヒント」を言語化し、接客業にとどまらず、人と人とがよりよい関係を築けるサポートをしている。


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