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夏祭りの大渋滞でバス遅延。「いつまで待たせるの!」苦情の裏で…運転士が耐えていた“過酷な現場”に「バスから降りられない」

  • 2026.7.22
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。送迎バスの運行管理やバス運転士の経験を持つVenus☆トラベルです。

夏と言えば、海や山へのお出かけに加え、地元の夏祭りやだんじりなど、たくさんのイベントが楽しみな季節です。しかし、バス運転士にとっては苦行と言われるほど、忍耐と精神力が試される日々と言っても過言ではありません。

今回は、14年ほど前に経験した、だんじりによる大渋滞で困ったときの体験談をご紹介します。

参加するのは楽しい夏祭り、見ると盛り上がるだんじり。

しかし、その裏には運行ダイヤの乱れに苦戦する運転士の姿があります。

夏祭りの日は楽しそうな乗客が羨ましい

夏祭りの日は、周辺道路に交通規制がかかり、幹線道路だけでなく路地までもが渋滞します。

私が乗務していた教習所の送迎バスでは、事前に交通規制を避けた運行ルートに変更し、可能な限り渋滞を避けようとしていました。しかし、渋滞とは予測不可能なもの。

生徒が待つバス停まで、本来なら30秒で到着するところが、3分以上もかかる始末に、当時の運行には本当にうんざりさせられました。

しかし、顔見知りの生徒からは、「お土産」と称してお祭りの屋台のイチゴ飴をもらったり、綿菓子のおすそ分けをしてもらったり、嬉しいことがあったことも事実です。

とはいえ、運行ダイヤの乱れによって、昼食すらままならない夏祭りとだんじりは、3日間続きます。

初日こそ、どうやって渋滞を乗り切ろうかと楽しみ半分で乗務していましたが、2日目や最終日になると、どうしても疲労が蓄積してきます。頭の中は渋滞への対応に追われ、次第に心に余裕がなくなっていきました。

だんじり渋滞は運転士の連携プレーの見せどころ

事前に運転士同士で迂回路を打ち合わせしていたものの、当日にならなければ渋滞の場所や程度はわかりません。

しかし、予測していない場所で停滞してしまっても、運転士同士で連絡を取り合い、連携して対応していきます。1台が渋滞で動けなくなってしまったら、他のバスが運行ルートを変更し、残りのバス停をカバーしていく連携は、疲れも出ますが充実感に満ちていました。

5台のバスが連携してバス停を網羅し、教習生が学科や実技に間に合うよう送っていくこと。その使命感を運転士たちと一緒に味わえたことは、数多い出来事の中でも、特に印象に残っている経験です。

時間に追われる一方、連携プレーの見せどころとして乗務を楽しんでいました。

ただ、困ったことと言えばお手洗いと昼食問題です。

運行時間の遅れはバスから降りられない問題に

教習所の送迎バスが、教習時間に合わせて教習所で停車しているインターバルは、たった10分です。この時間は小休憩ですが、運行時間が遅れれば5分、3分と短くなります。

夏祭りの日は、インターバルはゼロ……バス業界では「着発」と呼ばれる運行状態です。教習所に到着したら、生徒の乗降が完了次第、次の運行で出発しなければなりません。

「小休憩を取って良い」と言われても、バス停で待つ生徒を思えば、着発で出発してしまうのが運転士です。

特に、女性用のお手洗いは2階にあったため、階段を一段飛ばして上がっていくこともしばしば。生徒からも「いつもすごいスピードですね」と驚かれていました。

交通規制のある夏祭りはバスが遅れやすい

そんな渋滞で大変な状況であっても、暑いなかバス停で待つ生徒からは「いつまで待たせるの!」と苦情が寄せられることもあります。

確かに、バスを利用する人にとって、交通規制や渋滞・停滞の影響は分かりにくいものでしょう。しかし、運転士も遅延を縮小すべく、最大限の努力をしています。

夏本番のこれから、夏祭りやだんじりは各地で行われます。そんな時、渋滞で遅延するバスを利用する際は、怒らず運転士へねぎらいの言葉をかけていただくと、言葉の力でまた運転士は頑張れます。

私も今年の夏はお祭りに行く予定です。そのとき、公共交通機関を利用する際は、感謝の気持ちを忘れずに利用させていただこうと思います。


ライター:Venus☆トラベル

近畿地方でバスの運転に関わる仕事に携わって約12年、多くの送迎バスを運転しました。幼稚園や自治体、企業や施設など、それぞれの場所で学ぶことが多くありました。その反面、運転士視点で感じた心の声をリアルにお届けします。


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