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夏休み直前、保護者から怒りの電話「一気に大量の荷物を持って帰ってきたんですけど」教員が経緯を話すと…判明した“子どもの嘘”

  • 2026.7.22
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

こんにちは。元小学校教員ライターの、みずいろ文具です。

夏休み前になると、子どもたちは学校に置いてある荷物を持ち帰ります。

一度に全部持ち帰ると大変なので、終業式の2週間ほど前から、少しずつ持ち帰るように声をかけていました。

しかし、担任がどれだけ声をかけても、なかなか動かない子もいます。

今回は、4年生を担任していたときに起きた、夏休み前の出来事をお話しします。

何度言っても持ち帰らないAくん

Aくんという、明るくマイペースな男の子がいました。

夏休みが近づいてきたので、私は徐々に作品、道具箱、跳び縄などを分けて持ち帰らせていました。

声をかけるだけでなく、帰りの会で黒板に大きく「今日は○○を持ち帰る」と書いて伝えることで、確実に持ち帰らせるようにしていたのです。

しかし、Aくんだけはなかなか持ち帰ろうとしません。

「Aくん、今日は絵の具セットを持って帰ろうね」

そう声をかけると、

「分かった~。明日持って帰るから!」

と返事をします。

しかし、次の日も持ち帰りません。

「昨日も言ったよ。今日は持って帰ろう」

私が声をかけても、

「大丈夫、大丈夫。明日で間に合うからさ」

そう言って、友達と一緒に足早に帰ってしまうことが続きました。

とうとう迎えた終業式

そんなやりとりを何度か繰り返すうちに、終業式の日になりました。

周りの子どもたちは、すでに荷物を持ち帰っています。

一方、Aくんのロッカーや机の中には、道具箱、絵の具セット、上靴、作品、多数のテストなどが残ったままでした。

「Aくん、さすがに今日は全部持って帰らないといけないよ」

そう伝えると、Aくんは困った顔をしました。

しかし、そのまま学校に置いておくわけにもいきません。

Aくんは荷物を入れる袋も持っていなかったため、私は自分の紙袋を2つ用意しました。

荷物を紙袋に分け、できるだけ持ちやすいように整えました。

Aくんは両手いっぱいに荷物を抱えながら、

「重い~なんてこった~!」

とおどけつつ、何とか帰っていきました。

放課後、保護者から電話が

その日の放課後、Aくんの保護者の方から、職員室に電話が入りました。

「今日、とんでもない量の荷物を持って帰ってきたんですけど」

声からは、怒っている様子が伝わってきました。

「こんなに重い荷物を一度に持たせるなんて危ないと思います」
「もう少し計画的に持ち帰らせてほしかったです」

たしかに、あの量の荷物を抱えて帰ってきた我が子を見れば、驚くのも無理はありません。

転んだり、荷物を落としたりする危険もあります。

ただ、私は何日も前から少しずつ持ち帰るように声をかけていましたし、お便りでもその旨を伝えていたのです。

感情的にならないように気をつけながら、それまでの経緯を説明しました。

家では違う説明をしていた

私がこれまでの経緯を説明すると、Aくんの保護者は、驚いた様子でこう言いました。

「本人は、今日いきなり『全部持って帰って!』と先生に言われたと話していました。みんなもそうだった、と…。」

どうやらAくんは、叱られたくない気持ちもあって、学校での出来事を少し違う形で説明していたようです。

冷静に事実を伝えることの大切さ

「そういうことだったんですね…」
「本人に確認してみます」

そう言って、最終的には納得していただけました。

このとき、保護者から強く言われたからといって、

「何度も言ったのに、持って帰らなかったのは本人なんですよ!」

と感情的に返していたら、話はさらにこじれていたかもしれません。

保護者対応では、冷静さがとても大切だと改めて感じました。

学校と家庭で見えているものは違う

子どもは、学校で起きたことを保護者にすべてそのまま伝えるわけではありません。

学校で何度も声をかけられていたことが、家庭では「突然言われた」に変わることもあります。

学校と家庭で話が食い違ったときこそ、まずは双方で事実を確かめ合うことが大切です。

夏休み前は、子どもたちも教員も慌ただしくなります。

荷物の持ち帰り、宿題の説明、終業式の準備。

そんな時期だからこそ、小さな行き違いが起きやすくなるのかもしれません。

学校と家庭で話が食い違ったときこそ、まずは落ち着いて事実を確かめることが大切です。

教員も保護者も子どもの言葉を受け止めながら、冷静に話し合うことで、笑顔で夏休みを迎えられるとよいですね。



ライター:みずいろ文具

関東の公立小学校で15年間、子どもたちと向き合ってきました。教室での日々を通して感じた喜びや戸惑い、子どもたちから教わったことを、今は言葉にしています。教育現場のリアルや、子どもたちの小さな成長の瞬間を、やさしい視点でお届けします。


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