1. トップ
  2. 住まい
  3. 管理会社「『相当』では承認できません」60万円で進めたマンションリフォーム、20万円上乗せの事態に…なぜ?

管理会社「『相当』では承認できません」60万円で進めたマンションリフォーム、20万円上乗せの事態に…なぜ?

  • 2026.8.5
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産管理会社で10年以上の現場経験があり、マンション管理士の資格を持つライターのS.Kです。長年使ったカーペットの汚れやへたりが気になり、フローリングへの張り替えを考える方もいるのではないでしょうか。

ただ、マンションの床の工事には、戸建てにはない独自のルールがあります。今回は、選んだ床材が工事の申請で認められず、予算が膨らんだ事例を紹介します。

カタログの「L-45相当」を信じて選んだ輸入床材

Bさん(50代・会社員)夫婦が住むのは、築25年・総戸数80戸のマンションの7階です。長年使ったリビングのカーペットは汚れと毛のへたりが目立ち、フローリングへ張り替えることにしました。

リフォーム会社からは初回の打ち合わせで、2つの説明を受けています。専有部分の工事には管理組合への申請と承認が必要なこと、床材は使用細則で遮音等級(床の音の伝わりにくさを表す等級)L-45以下と定められていることです。

Bさんはネットで質感が気に入った輸入床材を見つけました。カタログには「L-45相当の遮音性能」とあり、基準を満たすと考えて工事費込み60万円の見積もりを出してもらい、リフォーム会社を通じて管理組合へ申請します。証明書類をどこまで求めるかは管理組合ごとに違うため、リフォーム会社と相談の上、カタログの表記で申請することになりました。

「相当」では承認されなかった工事申請

ところが着工前になって、管理組合から申請の差し戻しが届きます。管理会社の担当者は、電話でこう伝えてきました。

「『相当』では承認できません。遮音等級の試験成績書がある床材に変更してください」

このマンションの管理組合は、承認の条件としてカタログの「相当」表記ではなく、試験成績書の提出を求めていました。国の標準管理規約のコメントにも、フローリング工事は床材の遮音等級などの承認条件を定めて判断する例が示されています。

輸入床材の販売元に問い合わせても、国内基準の試験成績書は用意できないとの回答で、床材は選び直しになりました。試験成績書のある国産の遮音フローリングに変更したことで材料の単価が上がり、見積もりは20万円の上乗せになりました。承認を得て着工した工事は、2週間で完了しました。

床材は証明書類が出るかを販売元に確認

床の張り替えを検討する際は、床材に気持ちが固まる前に、管理規約と使用細則で遮音基準と申請手続きを確認しておきましょう。「L-45相当」「同等品」といった表記と、試験成績書のある製品は、申請の場面で扱いが分かれます。

候補の床材は、遮音等級の試験成績書を提出できるかを販売元に確かめてから、見積もりに進んでみてください。

参考:マンション標準管理規約(単棟型)・同コメント(国土交通省)



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ