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「物陰で映っていない…」マンション駐車場で当て逃げ…管理組合の保険も警察も頼れず、40代会社員が下した決断

  • 2026.7.20
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産管理会社で10年以上の現場経験があり、マンション管理士の資格を持つライターのS.Kです。車をお持ちの方にとって、マンション敷地内の駐車場は、安心して車を置ける場所に思えます。

それでも、どれだけ気をつけていても防ぎきれないトラブルはあるものです。今回は、分譲マンションの駐車場で愛車を当て逃げされ、修理費を自己負担することになったBさんの事例を紹介します。

朝の駐車場で見つけた当て逃げの傷

分譲マンション(築15年・80戸)に暮らす40代の会社員Bさんは、敷地内の平置き駐車場を1区画借り、通勤に車を使っています。その朝も、出勤しようと駐車場へ向かいました。

車に近づくと、運転席側のドアから後ろのフェンダーにかけて、擦り傷と浅いへこみがついています。前の夜に停めたときには、こんな傷はありませんでした。

停めている間に誰かに車をぶつけられ、そのまま逃げられる「当て逃げ」の被害に遭ったのです。Bさんはすぐ管理会社に連絡し、防犯カメラの確認を頼みました。しかし返ってきた答えを聞いて、Bさんはがっかりします。

「駐車場のカメラは出入口の付近だけで、Bさんの区画は建物の陰になって映っていないんです。」

警察に物損事故として届け出ましたが、手がかりがなく捜査は進みませんでした。

管理組合の保険では直せなかった

共用の駐車場で起きた事故だから、管理組合の保険で直せるのではないか。そう考えたBさんは、管理会社に問い合わせますが、ここでも期待していた回答はありませんでした。

管理組合が入る施設賠償責任保険は、外壁のタイルが落ちて車を傷つけた場合など、共用部分の管理の不備による損害を補償するものです。ほかの車による当て逃げは、対象になりません。

修理の見積もりは約15万円です。こうなると自分の車両保険を使うほかないですが、それでも決められた免責分を自分で負担する必要があります。そのうえ、翌年から等級(割引率を決める区分)が下がり、数年は保険料が上がってしまいます。

アップする保険料まで含めて計算すると、保険を使っても自費で直すのとほとんど変わりません。結局Bさんは保険を使わず、15万円を自費で払って車を直しました。

自分の備えが最後の頼りになる

後日、Bさんは駐車中も録画が残るドライブレコーダーを取り付けました。次に何かあったとき、少しでも手がかりを残すためです。共用の駐車場は不特定の車が出入りし、自分がどれだけ気をつけても接触を完全には防げません。

相手が分からなければ、最後に頼れるのは自分の備えになります。まずは、加入中の車両保険で相手の分からない事故が補償されるか、免責額はいくらか、使うと保険料がどう変わるかを確かめてみてください。

参考:
損害保険Q&A 問53 マンション(区分所有建物)に住んでいる場合の火災保険(日本損害保険協会)
損害保険Q&A 自動車保険のノンフリート等級別料率制度(日本損害保険協会)



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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