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「あれ、ここに停めたよね」3泊の旅行帰り…オートロック付きマンション駐輪場から“15万円”の電動自転車が消えたワケ

  • 2026.7.19
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産管理会社で10年以上の現場経験があり、マンション管理士の資格を持つライターのS.Kです。マンション選びでは、オートロックなどの防犯設備を重視する方が多いのではないでしょうか。

エントランスが施錠されているのは安心材料ですが、敷地内の駐輪場が思わぬ弱点になることがあります。今回は、オートロック付きマンションの駐輪場で、電動アシスト自転車が盗まれた事例を紹介します。

旅行から帰ると消えていた15万円の自転車

都内の分譲マンション(築12年・120戸)に暮らす40代の会社員Bさんは、夫と子どもの3人家族です。保育園の送り迎えが楽になると思い、約15万円の電動アシスト自転車を買いました。

停め場所は敷地内の屋根付き駐輪場で、毎回ワイヤー錠をかけていました。管理の行き届いたマンションなので、とくに盗まれる心配はしていませんでした。そして購入から半年ほど経った夏、Bさん一家は3泊の家族旅行に出かけます。

帰宅して駐輪場へ向かうと、いつもの場所に自転車がありません。

「あれ、ここに停めたよね」

夫にそう確かめながら周囲を探しましたが見つからず、Bさんは警察に盗難届を出しました。現場を確認に来た警察官は、こう話します。

「オートロックのマンションでも、外から入れる駐輪場の被害は多いんですよ」

言われてみると、誰でも出入りできる場所に自転車があるのが不用心に見えてきました。

住宅で最も多い自転車の盗難

国の防犯指針でも、共同住宅の駐輪場は道路などから見通せる位置に置くことがすすめられています。人の目で犯行を抑える考え方ですが、深夜までは防ぎきれません。

警察庁の統計を見ても、自転車の盗難は住宅で起きたものが最も多く、全体のおよそ4割にのぼります。錠をかけていた自転車が盗まれる被害も、決して珍しくありません。

さらにBさんを落胆させたのが、加入していた火災保険でした。敷地内の駐輪場に置いた自転車の盗難は、家財の補償対象になることも多いのですが、契約のプランや約款によっては対象外となるケースもあります。

Bさんの契約は対象外だったため、補償を受けられませんでした。警察からの連絡を待ちましたが、その後も自転車が発見されることはなく、約15万円をかけて買い直すことになります。

屋外の財産には別の備えを

Bさんは買い直した自転車に、切断されにくいU字型の錠とワイヤー錠の2つをかけました。あわせて自転車本体の盗難補償が付いた保険に入り、新しい自転車での防犯登録も改めて済ませました。

この駐輪場ではその後も被害が続き、管理組合の理事会では防犯カメラの設置が議題に上がっています。玄関の施錠がどれほど頑丈でも、屋外に置いた財産には別の備えが必要です。

まずは、加入中の火災保険で敷地内や屋外の家財がどこまで補償されるか、約款を一度確かめてみてください。対象外であれば、種類の違う錠を組み合わせ、自転車本体の盗難補償を検討しておくと、屋外の財産も守りやすくなるでしょう。

参考:
令和6年の刑法犯に関する統計資料(警察庁)
防犯に配慮した共同住宅に係る設計指針(国土交通省)



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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