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タワマン28階購入も「窓を開ける暮らしは手放しました」30代Rさん夫婦が夏に戸惑った“リアルな現実”【一級建築士は見た】

  • 2026.7.24
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※ChatGPTにて作成(イメージ)

「タワーマンションの高層階なら、風がよく通って、夏も気持ちよく過ごせると思っていたんです。でも実際は、風が強すぎて窓はほとんど開けられないし、ベランダに洗濯物を干すのも禁止で…夏の風を感じる暮らしって、できないんですね」

そう話すのは、都市部のタワーマンション28階の住まい(築9年・3LDK・72平方メートル・約7,800万円)を買ったRさん(30代夫婦・子ども1人の3人暮らし)です。眺めのよさに加えて、「高層階なら風通しも抜群」と期待していました。

事前に規約等の説明は受けていたものの、いざ暮らし始めると、窓を開けて風を通すことも、ベランダで洗濯物を干すことも、思うようにできませんでした。

なぜ高層階は、窓を開けられないのか

高層階で窓を開けられないのには、はっきりした理由があります。

上空は、地上と違って風をさえぎる建物がなく、高くなるほど風が強く吹きます。高層階で窓を大きく開けると、強い風が吹き込んで、部屋の中のものが倒れたり、書類が舞ったり、扉が勢いよく閉まったりすることがあるのです。

そのため、タワーマンションの窓は、安全のために少ししか開かない造りになっていることが多く、高層階では、はめ殺し(開かない窓)になっている物件もあります。「窓を開けて風を通す」という戸建て感覚の換気は、高層階ではそもそも難しいのです。

ベランダも、自由には使えない

戸建てや一般的なマンションの感覚のまま購入すると、意外と見落とされがちなのが、ベランダも自由には使えないことです。

マンションのベランダは、じつは各住戸のものではなく「共用部分」です。それぞれの住人が使うことは認められていますが、使い方は管理規約や使用細則というルールで決められています。

タワーマンションでは、洗濯物や布団をベランダに干すことを、規約で禁止している物件が多くあります。強風で飛ばされた洗濯物などの落下物が大変危険であることや、外観の美しさを保つことが理由です。頭で理解していても、「天気のいい日は外干し」というこれまでの感覚が抜けないと、Rさん夫婦のように戸惑うことになります。

Rさん夫婦はどう対応したのか

そこでRさん夫婦は、まず換気のしかたを切り替えました。今のマンションに備わっている24時間換気システム(常に少しずつ空気を入れ替える設備)を止めずに使い、給気口を開けて、フィルターの掃除を習慣にしたのです。エアコンは、多くの機種で換気まではできないため、窓を開けられない高層階では、この設備が頼りになります。そのうえで、風の弱い日には、窓を少しだけ開けて外の空気を楽しむようにしました。

「窓を開ける暮らしは手放しましたが、やり方を変えれば、快適に過ごせています」とRさんは振り返ります。

タワマンの高層階を選ぶときは「風の強さ」も考えて

タワーマンションの高層階は、眺めがよく、開放感のある魅力的な住まいです。日当たりのよさや、駅に近い立地も人気の理由です。一方で、地上とは風の環境がまったく違い、窓やベランダの使い方に制約があります。選ぶときは、眺めや日当たりだけでなく、以下の点もあわせて確かめておくと安心です。

・窓がどれくらい開くか(開かない窓ではないか)を内見で確認する
・ベランダに洗濯物を干せるか、管理規約や使用細則を確認する
・浴室乾燥機や室内干しのスペースなど、部屋干しの環境が整っているか
・24時間換気システムの使い方やフィルターの場所を把握しているか

高層階の風は地上よりずっと強いと知ったうえで、換気と洗濯のやり方を住まいに合わせれば、高層階の暮らしは快適に保てます。


ライター:yukiasobi(一級建築士・建築基準適合判定資格者)
行政で住宅政策・都市計画・建築確認審査など10年以上の実務経験を持つ。現在は住宅・不動産分野に特化したライターとして活動し、空間設計や住宅性能、都市開発に関する知見をもとに、高い専門性と信頼性を兼ね備えた記事を多数執筆している。


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