1. トップ
  2. 住まい
  3. 「駐車場の見た目をすっきりさせたくて」3,800万円の注文住宅、“想定外の厄介者”になった白い砂利

「駐車場の見た目をすっきりさせたくて」3,800万円の注文住宅、“想定外の厄介者”になった白い砂利

  • 2026.7.21
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

「駐車場の見た目をすっきりさせたくて、コンクリートの目地に白い砂利を入れたんです。最初はおしゃれだったんですが……砂利があちこちに散らばるし、子どもが目地の段差につまずくし、落ち葉やゴミもたまって。掃除や砂利の補充で、けっこう手がかかるんです」

そう話すのは、郊外に注文住宅(4LDK・延床112平方メートル)を建てたOさん(30代夫婦・子ども1人の3人暮らし)です。建物本体(上屋)にかけた費用は約3,800万円。外構を考えるとき、灰色一色だと味気ないからと、コンクリートの目地(スリット)に白い砂利を入れました。

完成直後はすっきりして見えたものの、暮らし始めると、散らばる砂利や、目地にたまる落ち葉、子どものつまずきが、思った以上に気になるようになりました。

そもそも、駐車場の目地は何のためにあるのか

まず、駐車場の目地そのものには、大切な役割があります。

コンクリートは、気温の変化などで少しずつ伸び縮みします。広い面積を一枚で打つと、その動きでひび割れが起きやすくなります。そこであらかじめ切れ目(目地)を入れ、コンクリートを区切ってひびを防ぐのです。これは伸縮目地と呼ばれ、車1台分につき1本ほどが目安とされます。

その目地に、砂利や植物、レンガなどを入れると、灰色一色の駐車場に表情が出ます。白い砂利を選んだOさんのように、見た目を重視して砂利を入れる人は少なくありません。

砂利の目地は、暮らし始めてから手がかかる

見落とされがちなのが、その砂利の目地が、暮らし始めてから手間になりやすいことです。

砂利は、目地に入れてならしているだけなので、車の出入りや風で散らばります。小さな子どもが、おもしろがって目地から出してしまうこともあります。散らばった砂利を戻さないでいると、だんだん目地の砂利が減り、へこんで段差になります。この段差に、子どもがつまずくことがあるのです。

掃除も楽ではありません。砂利は表面に凹凸があるので、落ち葉やゴミがまぎれ込むと、ほうきでうまく掃けません。目地に土がたまれば、雑草が生えてくることもあります。

Oさん夫婦はどう対応したのか

目地そのものは、コンクリートを守るために必要です。だから、埋めてしまうのではなく、素材を替える。そこでOさん夫婦は、外構業者に依頼し、砂利を取り除いてゴムや樹脂の伸縮目地に入れ替えました。費用は、目地の長さや、砂利の撤去・処分の手間、地域の施工費によって幅がありますが、2台分の駐車場で3万〜10万円ほどが目安です。

砂利そのものがなくなったので、散らばりや補充の手間はなくなりました。さらに、伸縮目地はコンクリートとほぼ同じ高さで仕上がるため、段差ができにくく、雑草も生えにくく、掃除の手間もぐっと減りました。

目地が細いラインになったぶん、駐車場全体がかえってすっきり見え、この見た目も気に入っているそうです。

「見た目だけで選ばず、あとの手入れまで考えればよかったです」とOさんは振り返ります。

駐車場の目地を決めるときは「管理」も考えて

駐車場の目地は、ひび割れを防ぐ大切な役割があり、入れる素材しだいで見た目もぐっとよくなります。一方で、素材によっては、暮らし始めてからの手入れに差が出ます。決めるときは、見た目やおしゃれさだけでなく、以下の点もあわせて考えておくと安心です。

・砂利の場合、散らばりや補充の手間を続けられるか
・目地とコンクリートの間に段差ができ、つまずきの心配がないか
・落ち葉やゴミ、雑草がたまったとき、掃除しやすいか
・手入れを減らしたいなら、段差の出にくい伸縮目地なども候補に入っているか

大切なのは、駐車場の目地が、見た目だけでなく「つくったあとの管理」まで左右すると知っておくこと。暮らしに合う素材を選べば、おしゃれさと手入れのしやすさは、両立できます。

参考:土間・駐車場用 エキスパンタイ TC型(タイセイ)


ライター:yukiasobi(一級建築士・建築基準適合判定資格者)
行政で住宅政策・都市計画・建築確認審査など10年以上の実務経験を持つ。現在は住宅・不動産分野に特化したライターとして活動し、空間設計や住宅性能、都市開発に関する知見をもとに、高い専門性と信頼性を兼ね備えた記事を多数執筆している。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ