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「えっ、ちょっと待って!」タワマン40代Aさんがベランダで愛犬を洗うも…その日の夕方、管理会社から電話が

  • 2026.7.21
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

ペットとの散歩から帰宅したあと、マンションの共用部に設けられた足洗い場で犬の足を洗っているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。散歩後すぐに汚れを落とせるため、とても便利な設備です。

一方、ベランダで犬の足を洗ったことがある方もいるかもしれません。「少しくらい水を流すだけなら問題ないだろう」と思いがちですが、マンションではその何気ない行動が思わぬ近隣トラブルにつながることがあります。

今日は、ペット可のタワーマンションで実際に起きた、ベランダの排水が原因で隣住戸とのトラブルに発展した事例をご紹介します。

愛犬の粗相に焦るAさん

私がお世話になっているタワーマンション在住の不動産オーナー様から伺った話です。同じマンションに住む40代のAさんご夫婦はペットと快適に暮らせることを重視して、このタワーマンションを購入しました。

普段、散歩から帰宅すると、マンションの共用部に設けられたペットの足洗い場で愛犬の足を洗うのが日課でした。

しかし、ある日、散歩へ出かける準備をしていたところ、愛犬が室内で粗相をしてしまいます。お尻まわりにも排泄物が付着しており、床まで汚れてしまいました。

「えっ、ちょっと待って!」

Aさんは慌てて愛犬を抱き上げ、これ以上室内を汚さないよう、そのままベランダへ向かいました。

「サッと汚れを落とす程度だから、ここで洗えば大丈夫だろう」

そう考え、水道で足やお尻まわりを洗い流し始めます。犬の毛や排泄物が混ざった水は、そのままベランダの排水口へ流れていきました。このときAさんは、排水口が犬の毛や落ち葉で詰まり気味になっていることにも、流した水が隣のベランダへあふれる可能性にも気付いていなかったのです。

管理会社から届いた一本の連絡

その日の夕方、Aさんのスマートフォンに管理会社から電話が入りました。

「A様でしょうか。お隣のお部屋から『ベランダに汚れた水が流れ込んできた』とのご連絡をいただいております」

突然の電話に、Aさんは「えっ、うちですか?」と思わず聞き返したそうです。

管理会社の担当者と一緒にベランダを細かく確認すると、排水口には犬の毛や落ち葉がたまり、排水がスムーズに流れない状態になっていました。

Aさんが犬の足やお尻まわりを洗った際に流した水は排水口でせき止められ、行き場を失った汚水が隣住戸との境目からあふれ出していたのです。

隣のベランダには泥や犬の毛が混ざった汚れた水が広がり、床には汚れが残っていました。住人はベランダへ出た際に異変に気付き、すぐに管理会社へ連絡したといいます。

「こんなことになるなんて…」

管理会社が双方のベランダや排水状況を確認した結果、Aさん宅の排水が原因で汚水が流れ込んだことが判明しました。

思わぬ出費と気まずくなった近所付き合い

原因が判明したあと、Aさん夫婦は管理会社の担当者とともに隣住戸を訪れ、深く頭を下げました。

「本当に申し訳ありませんでした」

隣の住人は冷静に対応してくれたものの、ベランダには汚れた跡が残り、清掃やクリーニングが必要な状態でした。Aさん夫婦はベランダの清掃費やクリーニング費用を負担することになり、思いがけない出費が発生します。

「まさか犬の足を洗っただけで、ここまで大きな問題になるとは…」

それ以来、夫婦はベランダで犬を洗うことをやめ、散歩後はマンション内の共用ペット足洗い場を利用するようにしました。さらに、ベランダの排水口に犬の毛や落ち葉がたまっていないか定期的に確認・清掃することも習慣にしたそうです。

「もう二度と同じ迷惑はかけたくない」

その思いから、日頃の何気ない習慣も見直すようになったといいます。

タワーマンションでは排水の流れまで意識することが大切

ペットと暮らせるマンションでは“共用の足洗い場”が設けられているなど、適切な場所でケアを行える環境が整っているケースも少なくありません。

一方で、マンションのバルコニーは一般的に共用部分の専用使用部分とされており、隣住戸と排水溝が繋がっていることも多いため、排水は隣住戸や階下へ影響する場合があります。特に犬の毛や土、落ち葉などで排水口が詰まっていると、水があふれて思わぬ漏水や近隣トラブルにつながることもあるでしょう。

ペットの足洗いやシャンプーを行う際は、管理規約や使用細則を確認したうえで、共用の足洗い場や浴室など、適切な場所を利用することが大切です。また、ベランダの排水口を定期的に清掃し、排水機能を維持することも忘れてはいけません。

何気ない日常の習慣でも、マンションでは周囲の住戸へ影響する場合があります。だからこそ、自分の住戸だけでなく建物全体を意識した使い方を心がけることが、快適なマンション生活と良好な近隣関係につながるのです。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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