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「電気代も抑えられるし、一石二鳥」深夜3時の予約洗濯を続けた30代共働き夫婦に自治会が訪ねてきた日

  • 2026.7.23
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

忙しくて家事の時間が取れない場合、洗濯乾燥機の“予約運転”を利用しているご家庭も多いのではないでしょうか。電気代が比較的安い深夜帯に運転できるため、家計の節約につながるだけでなく、朝には洗濯物が乾いた状態で取り込めることから、共働き世帯を中心に便利な機能として活用されています。

しかし、その便利な使い方が、思わぬ近隣トラブルにつながるケースも少なくありません。特に住宅街では深夜になると周囲が静まり返るため、自宅では気にならない洗濯乾燥機の運転音や振動音が、近隣には想像以上に大きく伝わることがあります。

今日は、深夜3時の予約洗濯がきっかけで近隣トラブルへ発展してしまった、30代共働き夫婦のお話をご紹介します。

電気代節約のために始めた「深夜3時の予約洗濯」

これは、住宅を購入されたお客様から伺ったお話です。相談者は30代の共働き夫婦、Aさんご夫妻でした。

夫婦ともに仕事が忙しく、帰宅するのは21時から22時頃になる日がほとんど。夕食を済ませてひと息つく頃には23時近くになり、洗濯や掃除などの家事はどうしても後回しになっていました。

「夜に洗濯を始めると、終わる頃には日付が変わってしまうので、予約運転を使うようになったんです」

そこで夫婦が活用していたのが、ドラム式洗濯乾燥機の予約運転でした。電気料金が比較的安い深夜帯に合わせ、毎日午前3時頃から運転が始まるよう設定していたそうです。

朝6時過ぎに起きると、洗濯物はすでにふんわりと乾いた状態。ハンガーに掛けるだけで出勤準備ができるため、忙しい共働き夫婦にとっては欠かせない生活習慣になっていました。

夫婦は「電気代も抑えられるし、朝の家事も減る。一石二鳥だと思っていました」と当時を振り返っていました。

「毎晩、地鳴りのような音がする」と自治会から連絡

夏になり、夫婦は室内に風を通すため、寝室とランドリールームの小窓を少し開けたまま眠るようになりました。

深夜3時になると、予約していたドラム式洗濯乾燥機が自動で運転を開始します。

「ゴーッ…ゴト、ゴト」

寝室では、乾燥機の低い運転音とわずかな振動が静かに伝わってきます。それでもAさん夫婦は「乾燥機だからこれくらいは普通だよね」と話し、そのまま眠りについていました。まさか、その音が家の外まで響いているとは思ってもいなかったのです。

そんなある日、自治会の役員が自宅を訪ねてきました。

「近所の方から相談がありまして…。毎晩、地鳴りのような低い音がして眠れないそうなんです」

思い当たるのは、毎晩同じ時間に動き出す洗濯乾燥機だけでした。半信半疑だった夫婦は、翌日の深夜、運転が始まる時間に合わせて家の外へ出てみます。住宅街は人の気配もなく、虫の鳴き声だけが聞こえる静けさでした。

その静寂を破るように、自宅から「ブーン…ゴーッ、ガタガタガタ!」という低い運転音が響きます。低音が住宅街に反響し、道路に立っていると自治会で言われた「地鳴りのような音」という表現が大げさではなかったことを初めて実感したそうです。

「えっ…こんなに外まで聞こえていたの?」

家の中では気にならなかった運転音が、静まり返った夜の住宅街では想像以上に大きく響いていたことを、そのとき初めて知ったのでした。

防振対策と運転時間の見直しでようやく解決

後日、Aさん夫婦は自治会役員に同行してもらい、苦情を寄せた近隣住民のもとを訪れました。

「ご迷惑をおかけして、本当に申し訳ありませんでした」

頭を下げると、相手からは「毎晩続いていたので、何の音なのか分からず不安だったんです」と言われたそうです。その言葉を聞き、夫婦は初めて自分たちの生活音が近隣の日常に影響を与えていたことを実感したといいます。

すぐに予約運転の時間を見直し、防振マットを設置。乾燥機の水平状態や設置状況も確認し、夏場でも窓を閉めた状態で運転するよう生活を改めました。

数日後、自治会役員から「苦情はなくなりましたよ」と連絡が入り、夫婦はようやく胸をなで下ろしたそうです。

「便利さや電気代のことばかり考えていて、外ではあんなに音が響いているなんて想像もしていませんでした。ご近所との関係が壊れなくて、本当に良かったです」

Aさんはほっとした様子で話していました。深夜料金による電気代の節約効果はあったものの、近隣との信頼関係を失いかけた精神的な負担は、それ以上に大きなものでした。

深夜の生活音は住宅街では想像以上に伝わる

夜間に洗濯乾燥機を使用すること自体は、決して悪いことではありません。実際に、設置状況や防振対策に配慮しながら、予約運転を便利に活用しているご家庭も数多くあります。

一方で、深夜は周囲の生活音が少なくなるため、日中なら気にならない洗濯乾燥機の低い運転音や振動音でも、静かな住宅街では想像以上に遠くまで伝わることがあります。窓を開けて換気をする機会が増える季節は、室内の音が屋外へ漏れやすくなるため、思わぬ近隣トラブルにつながることもあります。

ドラム式洗濯乾燥機の音が気になる場合は、洗濯物の片寄りやフィルターの詰まりがないかを確認しましょう。また、「ガタガタ」「キーン」といった異音が続く場合は、本体のガタつきや設置不良、部品の不具合が原因となっている可能性もあります。

深夜に予約運転を利用する場合は、防振マットの設置や本体の設置状況を見直すことに加え、窓を開ける季節は運転時間にも配慮することが大切です。「自宅ではそれほど気にならない音だから大丈夫」と思い込まず、一度家の外で運転音を確認してみることも、近隣トラブルの予防につながるでしょう。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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