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義母「10年前の保育雑誌、古いから捨てたら?」→「仕事の資料です」と線を引いた育休中の私に絶句

  • 2026.6.21

手伝いに来た義母の断捨離

二人目を産んで一週間。

退院したばかりの私を気づかって、義母が家事を手伝いに来てくれた。保育士として働く私は、いまは育休中だ。

「掃除も洗濯も任せて。あなたは寝てなさい」

最初はありがたかった。けれど義母は断捨離が趣味で、人の物まで片づけたがる人だった。

気づけば台所の鍋が減り、子どもの服も「もう着ないでしょ」と袋にまとめられていた。

「これ、いる?」

その口ぐせを何度聞いただろう。

やんわり止めても、義母は次の部屋へと進んでいく。とうとう、私の本を置いてある部屋の本棚の前で足を止めた。

「10年前の保育雑誌、古いから捨てたら?」

背表紙を指でなぞりながら、義母はそう言った。色あせた雑誌の束。

けれどそれは、私が新人の頃から少しずつ集めてきた、仕事の宝物だった。

穏やかに、けれど毅然と

胸の奥がざわついた。ここで黙ったら、きっとこの本も明日には袋の中だ。

「お義母さん、待ってください」

振り返った義母に、私はまっすぐ向き合った。

「仕事の資料です」

保育の現場で今も開く本なのだと、ひと言ずつゆっくり伝えた。義母の眉が少し動く。それでも私は続けた。

「私の物には、勝手に触らないでください」

声は震えそうだったけれど、最後まで穏やかに言いきった。義母の手がぴたりと止まる。

「あら……そう。古いから、てっきり」

義母の目が泳いだ。言いかけた言葉を飲み込み、もう一度本棚に目をやってから、そっと手を引っ込める。

「ごめんなさいね。よかれと思って、つい」

そうつぶやくと、義母は気まずそうに部屋を出ていった。台所から、控えめに食器を洗う音が聞こえてくる。それきり、私の部屋に足を踏み入れることはなかった。

その夜、様子を聞いた夫が「母さん、しょげてたよ」と笑った。

「でも、はっきり言ってくれてよかった。言わなきゃ、ずっと続いてた」

翌朝、義母は本棚には目もくれず、台所だけを丁寧に片づけて帰っていった。帰り際、私と目が合うと、少しだけ気まずそうに会釈をする。立場が、静かに入れ替わった気がした。

古い雑誌の背表紙を、私はそっと撫でた。捨てなくて、よかった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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