1. トップ
  2. エピソード
  3. 「ご主人、転職するらしいよ!」根も葉もない噂を流すママ友。だが、事実無根の噂を本人に突きつけた結果

「ご主人、転職するらしいよ!」根も葉もない噂を流すママ友。だが、事実無根の噂を本人に突きつけた結果

  • 2026.6.18

なんでも知っているママ

子どもが幼稚園に通っていた頃、同じクラスにとても顔の広いママがいた。行事の段取りも先生の話題も、まず彼女のところに集まってくる。最初は頼りになる人だと思っていた。

送り迎えのたびに、彼女は声をひそめて話しかけてきた。

「ねえ、〇〇さんのご主人、転職するらしいよ!」

「えっ、そうなんですか」

本人しか知らないはずの話を、どうしてこの人が知っているのだろう。違和感を覚えたのは、その時が最初だった。

自分の名前が出てきた

ある日、別のママから思いがけないことを聞かされた。なんでも、私についての話が広まっているのだという。

「〇〇さん、仕事辞めるんでしょ?引っ越しも考えてるって」

身に覚えのない話だった。辞めるつもりも、引っ越す予定もない。出どころをたどれば、案の定、あの情報通のママに行き着いた。

「私、そんなこと一言も言ってないんですけど」

教えてくれたママに思わずそう返すと、彼女は申し訳なさそうに小さく頷いた。事実無根の話が、すでに何人もの耳に届いているらしかった。

このまま黙っていたら、嘘がひとり歩きしてしまう。私は彼女を見つけて、まっすぐに向き合った。

「ちょっといいですか。私が仕事を辞めるとか引っ越すとか、誰かに話しました?」

「あー、それね」

「みんな知ってることだから」

彼女は悪びれもせず、軽く笑ってみせた。その笑顔に、引いてはいけないと思った。

事実だけを、はっきりと

「その話は事実ではありません。勝手に広めるのは、やめてください」

声を荒げたわけではない。ただ、事実だけを静かに突きつけた。彼女の笑みが、すっと消えた。

「いや、私はただ、聞いた話を…」

言い訳をしようとして、言葉が続かない。視線が泳ぎ、頬がこわばっていく。いつも饒舌な人が、初めて口ごもった。

そのやり取りを見ていた周りのママたちが、ぽつぽつと口を開きはじめた。

「実はうちも、勝手なこと言われてたんです」

「うちの子の習い事の話も、なんで知ってるのって思ってた」

次々と上がる声に、彼女は完全に黙り込んだ。さっきまでの余裕は、どこにも残っていなかった。

それからというもの、彼女が何か噂を口にしても、誰も身を乗り出さなくなった。

「へえ、そうなんだ」

そう受け流されて、話はそこで終わる。情報通だったはずの彼女の言葉は、もう誰の耳にも届かなくなっていた。やがて自然と、輪の中心からは外れていった。私は必要なときだけ言葉を交わす、それくらいの距離でいることに決めた。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる