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父の死後に“1,000万の実家”を相続→「すぐに売る予定もないし」と放置するが…発覚した事実に40代息子が“青ざめたワケ”

  • 2026.7.21
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、実家を相続した40代のAさんの体験談です。「実家は父名義のままにしていても困らない」と思い込み、2024年4月に相続登記が義務化されたことを知らないまま放置。10万円以下の過料の対象になり得ると知って慌てた経緯をご紹介します。

「父名義のまま放置していても困らない」と思っていた

Aさんは40代男性の会社員。数年前に父を亡くし、母や弟とともに実家の戸建てを相続しました。

ただ、名義変更(相続登記)はせず、実家は父名義のままにしていました。

母がそのまま実家に住み続けており、「すぐに売る予定もないし、名義はそのままでも困らない」と考えていたのです。相続登記には登録免許税や書類集めの手間がかかると聞き、忙しさもあってつい後回しにしていました。実際、2024年3月までは相続登記をするかどうかは相続人の任意で、放置していても罰則はありませんでした。

2024年4月から、相続登記は義務になった

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

ところが2024年4月1日から、相続登記が義務化されました。持ち主の分からない土地(所有者不明土地)が全国で増え、社会問題になっていることが背景にあります。

新しいルールでは、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に登記をせず、正当な理由がないのに怠った場合は10万円以下の過料の対象になります。さらに見落としがちなのが、施行より前に発生した相続も対象になる点です。この場合は2027年3月31日までに登記する必要があります。Aさんの父の相続も施行前でしたが、登記が必要でした。相続登記義務化を知らなかったAさんは、青ざめたといいます。

放置すると、後の手続きがさらに大変になる

名義を放置する不利益は、過料だけではありません。時間が経つうちに相続人がさらに亡くなり、その子や配偶者へと相続人が増えていく(数次相続)と、話し合う人数が一気に増え、書類集めも一段と大変になります。全員の同意が取れず、いざ売ろうとしても売れない、担保に入れられないという事態にもなりかねません。

Aさんの実家の評価額は、およそ1,000万円。相続登記にかかる登録免許税は評価額の0.4%が目安で、評価額1,000万円ならおよそ4万円です。「法律が変わったことを知らずに放置していたら、余計な手間や費用がかかるところでした。」とAさんは振り返ります。

まずは「相続人申告登記」で期限を守る

とはいえ、遺産分割の話し合いがすぐにまとまらないこともあります。そんなときのために、期限を守る簡単な方法が用意されています。2024年4月に新設された「相続人申告登記」です。

これは、自分が登記簿上の所有者の相続人であることを法務局に申し出るだけで、ひとまず相続登記の申請義務を果たせる仕組みです。ただし、これは所有権の名義変更そのものではないため、実家を売るときなどには、別途あらためて相続登記が必要になります。特定の相続人が単独で申し出ることもでき、遺産分割を待たずに期限に間に合わせられるのが特徴です。

相続した不動産は、放置せず早めに手続きをしておきましょう。まずは相続人申告登記を行い、正式な登記や遺産分割は落ち着いてから進めれば安心です。手続きに迷うときは、法務局の窓口や司法書士に相談してみてください。


執筆・監修:中川 佳人
金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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