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「チッ、急いでるんだからいいだろ!」レジに割り込み逆ギレする客。だが、若い女性店員の毅然とした一言で状況が一変

  • 2026.6.14

やっと私の番

休日の昼下がり、駅前のカフェはひどく混んでいた。

レジには長い列ができていて、私も最後尾についた。じりじりと進む列に、十分以上は並んだだろうか。

ようやく、次が自分の番というところまで来た。

ほっとした、その瞬間だった。

横から、五十代くらいの男性がすっと体を入れてきた。当たり前のような顔で、私の前に割り込んでいる。

あまりに堂々としていて、頭が真っ白になった。

声も出せず、固まってしまう。男性は私など見えていないように、店員へ大声を放った。

「ブレンド、持ち帰りで。急いでるから!」

勇気を出した一言

このまま黙っていてはいけない。私は震える声で、やっとのことで声をかけた。

「あの、皆さん並んでいるのですが…」

すると男性は、こちらを睨みつけて吐き捨てた。

「チッ、急いでるんだからいいだろ!」

逆ギレだった。びくりと身がすくむ。周りの人たちも、見て見ぬふりで目を逸らす。

列全体に、気まずい沈黙が流れた。

そのときだった。レジを担当していた若い女性店員が、すっと顔を上げた。

エプロン姿の、まだ二十歳そこそこに見える女性だ。彼女は男性の目をまっすぐ見て、はっきりとした声で告げた。

「お客様、最後尾にお並びください。順番にご案内しております」

怯む様子も、媚びる様子もない。

毅然とした態度に、ざわついていた空気が、しんと静まり返った。私は思わず、彼女の横顔を見つめてしまった。

列に戻った男

「は?俺は急いでるって言ってるだろ」

男性はなおも食い下がった。

声を張り上げ、若い店員を威圧しようとする。けれど彼女は、表情ひとつ変えない。

「皆さま、お急ぎの中お待ちいただいています。ご案内はお並びいただいた順です」

言葉づかいは丁寧なのに、一歩も譲らない響きがあった。

「なんだよ、たかが一杯だろ」

「お一人だけ特別に、というわけにはいきません」

静かで、揺るぎない一言だった。

男性の口が、ぐっと止まる。睨みつけていた目が、わずかに泳いだ。言い返そうと口を開きかけ、何も言えずに飲み込む。

周りの客たちが、いっせいに彼女へうなずくような視線を送った。

後ろのほうから「そうだそうだ」と小さな声も上がる。形勢は、もう誰の目にも明らかだった。

男性はばつが悪そうに目を伏せると、舌打ちひとつ残して、のろのろと列の最後尾へ歩いていった。さっきまでの勢いは、すっかり消えていた。

「お待たせしました。ご注文をどうぞ」

私に向き直った店員は、何事もなかったような笑顔だった。あんなに堂々と人を守れる人がいる。胸のすく思いで、私は注文を告げた。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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