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「じゃあ、店員さんが決めてよ」レジの前で始まった悪ふざけ。だが、困った私をベテラン店員の一言が救った瞬間

  • 2026.8.13
「じゃあ、店員さんが決めてよ」レジの前で始まった悪ふざけ。だが、困った私をベテラン店員の一言が救った瞬間

レジの前で始まった悪ふざけ

高校生の頃、私は駅前の飲食店でアルバイトをしていました。

まだ働き始めて数か月。注文を聞いたり会計をしたりする仕事には慣れてきたものの、想定外のことを言われると、どう返せばいいのか迷ってしまうこともありました。

ある日の昼下がり、二十代くらいの男女数人が店に入ってきました。

楽しそうに話しながらレジの前まで来たものの、なかなか注文が決まりません。

「何にする?」

「お前が決めろよ」

そんなやり取りをしながら笑い合ったあと、一人の男性が突然こちらを見ました。

「じゃあ、店員さんが決めてよ」

私は一瞬、何を言われたのか分からず、「え?」と聞き返してしまいました。

すると男性は、後ろの仲間たちを振り返りながら笑います。

「俺が食べるやつ。店員さんのおすすめでいいよ。でもハズレたら責任取ってね」

仲間たちから笑い声が上がりました。

冗談なのだとは分かりましたが、当時の私はどう返すのが正解なのか分かりませんでした。

勝手に商品を決めていいのか。それとも冗談として受け流すべきなのか。

「えっと…」

言葉に詰まり、私はメニューと男性の顔を交互に見ることしかできませんでした。

ベテラン店員が返した一言

そのとき、隣で作業をしていたベテランのパートさんが、こちらへやってきました。

状況を察したのか、男性に向かって穏やかに尋ねます。

「苦手なものはありますか?」

男性は少し意表を突かれたように、「いや、特には」と答えました。

するとパートさんはメニューを指しながら言いました。

「でしたら、こちらがよく出ています。ただ、お好みがありますので、最後はお客様に選んでいただけると助かります」

笑顔ではありましたが、あくまで普通の接客でした。

先ほどまで笑っていた男性も、「じゃあ、それで」と素直に注文します。

仲間の一人が「普通に決めてるじゃん」と笑うと、男性も少し照れたように笑っていました。

会計を終えて客たちが席へ向かったあと、私は小さく息を吐きました。

「すみません、助かりました」

そう伝えると、パートさんは気にした様子もなく言いました。

「困ったら、無理に面白く返そうとしなくていいのよ。普通に注文を聞けば大丈夫」

その言葉に、私は妙にほっとしました。

相手が冗談めかして話してきたからといって、こちらまで気の利いた返事をしなければならないわけではありません。

接客を始めたばかりの私は、どんな言葉にも上手に返さなければと思い込んでいたのかもしれません。

あの日、何事もなかったように普段の接客へ戻してくれたパートさんの対応は、その後も長く私のお手本になりました。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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