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港町・神戸に息づく記憶を訪ねて。「神戸建築祭2026」で出会った、時を紡ぐ美しい建物たち

  • 2026.6.6

懐かしい校舎の面影を残す、 北野の新しいスポット

神戸北野ノスタのシャンデリア
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神戸北野ノスタ北の階段のステンドグラス
港町・神戸に息づく記憶を訪ねて。「神戸建築祭2026」で出会った、時を紡ぐ美しい建物たちの画像

今回の建築巡りでまず最初に足を運んだのは、トアロードを上がった北野エリアにある「神戸北野ノスタ」です。 こちらは、地域の人々に長く愛され、のちに「北野工房のまち」としても親しまれた旧北野小学校の校舎をリノベーションした食の複合施設。一歩敷地に入ると、どこか懐かしい小学校の面影を残すアール・デコ風のモダンな外観や、当時の息遣いが聞こえてきそうな階段のディテールに、思わず胸がきゅんとときめいてしまいます。 歴史ある学び舎のよさをそのまま活かしながら、今の暮らしに寄り添う新しいカタチへと再生させる、そんな神戸らしいおもてなしの空気感に包まれながら、心地よい旅のスタートを切りました。

神戸北野ノスタの展示VR
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神戸北野ノスタに展示されていたレゴで作った神戸の街並み
港町・神戸に息づく記憶を訪ねて。「神戸建築祭2026」で出会った、時を紡ぐ美しい建物たちの画像

建物の雰囲気を楽しみながら、さらに感動を呼んだのが、3階の講堂で開催されていた「神戸建築祭ワンダーマーケット」です。VR体験で産業遺産探訪ができるコーナーやレゴで作られた神戸の街並み作品コーナー、竹ひごで作るポートタワーのワークショップコーナーなど、建築に一歩踏み込んだお楽しみが満載でした!

光と祈りに包まれる、山の上のチャペル

神戸松蔭大学チャペル天井
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次に向かったのは、六甲の豊かな緑に抱かれた神戸松蔭大学の「マグダレンチャペル」です。 一歩足を踏み入れると、そこは日常の喧騒から切り離された、静かで厳かな空間。天井を見上げると、まるで大きな船の底をひっくり返したような木組みの美しさに目を奪われます。 窓から差し込む柔らかな光が木肌をやさしく照らし、ただそこに座っているだけで心がすーっと落ち着いていくのを感じました。見上げると、まるでステンドグラスのプラネタリウムのよう。職人さんたちの丁寧な手仕事が今も息づいている、すばしい空間でした。
パイプオルガンの音楽会なども定期的に開催されているようなので、一度行ってみたいな。

神戸松蔭大学のチャペル外観
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神戸松蔭大学のチャペルの中
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地下に眠る、大正の職人技に触れる

湊川隧道入り口
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続いては、少し趣向を変えて「湊川隧道(みなとがわずいどう)」へ。 こちらは明治34年に造られた、日本初の近代河川トンネルなのだそう。 薄暗い地下へと下っていくと、ひんやりとした空気とともに、見事なレンガ造りの空間が現れました。気が遠くなるほどの数のレンガが、職人たちの手によって一つひとつ、美しく積み上げられています。専門知識がなくても、その圧倒的な手仕事の迫力には息をのむばかり。神戸の暮らしを足元から支えてきた、歴史の重みと土木のロマンが肌で伝わってきました。

湊川隧道の中
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湊川隧道で使われているレンガ
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歴史ある港町の建物& 子どもたちの未来をつなぐ場所

神戸税関外観
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こども本の森 神戸 外観
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ここからは、神戸の海の玄関口、旧居留地や港のエリアへ。
「神戸税関」の重厚な佇まいには、いつ訪れてもハッとさせられます。大理石の階段や、かつて異国からの旅人を迎え入れた気品あるロビー。港町・神戸の黄金期をそのまま形にしたような、クラシカルな美しさが今も大切に守られています。

神戸税関のエントランス
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神戸税関の2階から見える風景
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神戸税関の床のタイル
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そこからフラワーロードを少し歩くと、安藤忠雄氏の設計による「こども本の森 神戸」が見えてきます。
コンクリートのスタイリッシュな佇まいでありながら、一歩中に入ると、天井まで届く本棚に色とりどりの絵本がずらり。ところどころに配された椅子や階段などに、子どもたちが座って夢中でページをめくる姿が、建築の一部のように溶け込んでいて、新しい時代の温かさを感じる空間。
そして、子どもだけでなく、大人も十分に楽しめる場所です。

こども本の森 神戸のりんごのオブジェ
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こども本の森 神戸の館内
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こども本の森 神戸の館内
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こども本の森 神戸にある子どもの目線の高さにつくられた棚
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こども本の森 神戸にある足もとの引き出し
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こども本の森 神戸で読書をする神戸在住ライターいなだみほさん
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暮らしに溶け込む、ノスタルジック建築

大正時代に建てられた神戸の海岸ビルヂング外観
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旅のしめくくりは、海岸通に佇む「海岸ビルヂング」へ。
大正時代に建てられたこのビルは、もともとはオーストラリアから運ばれてきた羊毛の輸入などを手がけていた商社の本社ビルとして建てられたものなのだそう。
そんな話を聞くだけで、当時の港の活気や、海を渡ってきた異国の文化の薫りが、目の前の景色に重なって見えてくるから不思議です。 今も現役でショップやオフィスが入る、神戸のノスタルジック建築の代表格です。細部にあしらわれた美しい装飾や、少し歪みのある古いガラス窓を眺めていると、この街の人々がどれほど建物を大切に使い続けてきたかが伝わってきます。

神戸の海岸ビルヂング館内
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古いものを壊さず、手入れをしながら次の世代へと繋いでいく建築物は、私たちが日々の暮らしのなかで、お気に入りの道具を繕いながら大切に使うことと、どこか似ているような気がします。 パスポートをめくりながら歩いた街の景色は、いつもより少し深みを持って、愛おしく目に映りました。 神戸には、まだまだ素敵なレトロ建築がたくさん! ゆっくり、じっくり。これからもこの街に息づく物語を、愛おしみながら巡っていきたいなと思います。

神戸建築祭

ライター

いなだ みほさん

港町・神戸に息づく記憶を訪ねて。「神戸建築祭2026」で出会った、時を紡ぐ美しい建物たちの画像

神戸在住ライター。スイーツ、パン、ライフスタイルを中心に、雑誌やwebで執筆。イベント企画なども手がける。リンネル暮らし部エディターとしてブログを発信中。

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