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結婚5年目、36歳。子どもがほしくて焦るものの夫はずっと妊活を拒否。夫婦間の価値観のズレによる苦悩と葛藤の果てに待ち受けるのは?【書評】

  • 2026.5.30

【漫画】本編を読む

結婚とは、交際を経て「この人と一生一緒に生きていきたい」という互いの気持ちが最高潮に達したときに成立するものだ。しかし結婚後に見えてきたものによって、その気持ちが変わってしまうこともある。『うちの夫は子どもがほしくない』(グラハム子/竹書房)は、子どもについての考え方が真逆だった夫との関係に悩む妻の姿を描いた作品だ。

主人公・ミカは、同い年の夫・シュンと結婚して5年目の36歳。特に夫婦仲は悪くなく、大きなケンカもなく結婚生活を続けてきたが、ひとつ悩みがあった。子どものことだ。ミカはこの5年間、シュンの仕事の予定などを考慮したタイミングに相談するものの、彼の意思を尊重しなければならないという気持ちもあり、子どもを持とうとしない彼の考えを強く聞けずにいた。

だがそろそろ出産年齢のことも気になりだしたために、いつもの調子ではぐらかそうとするシュンに対して食い下がってみる。すると彼は、「今の安定した生活を崩したくない」「ミカが子どもがほしいのは世間体の問題」という考えを持ち、「結婚したら子どもを持つことが普通」と思っていたミカの価値観とは大きくかけ離れていたのだった。夫の考えを知ったミカは、モヤつきはまだありつつも、以前よりも気持ちの落ち着きを見せるのだが――。

ミカとシュン、どちらの考えもまったく間違ってはいない。ただ、5年間も放置していたことと、それ以前に互いの持っている理想の家族像について、すり合わせをしていなかったことに問題があるだろう。ミカはシュンに対しずっと遠慮して本気で話し合おうとはしなかったし、もちろんシュンも妻の希望に対してしっかり向き合おうとしてこなかった。最初は小さかったはずの価値観や考え方の違いは、時間が経つほどに近づけることが難しくなりがちだ。より幸せな夫婦生活を送るために互いにどうすればいいのか。ミカとシュンの姿を通して、そのことをあらためて考えさせてくれるだろう。

文=nobuo

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