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「また飛んできた…」新車購入も1年で10回超の直撃…40代夫婦を襲った“思わぬ異変”

  • 2026.6.20
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

住宅購入を検討する際、公園が近い立地に魅力を感じる方は多いのではないでしょうか。

「子どもを安心して遊ばせられる」
「将来も建物が建ちにくい」
「日当たりや開放感が確保できる」

そんな理由から、公園隣接地は人気の高い土地のひとつです。しかし、公園が近いことはメリットだけではありません。実際に、ボールの飛来や騒音など想定していなかった問題によって、精神的なストレスを抱えてしまうケースもあります。

今日は、子育て環境を最優先に考えて新築戸建てを購入した40代ご夫妻が、公園隣接地ならではの思わぬ問題に悩まされた実際のエピソードをご紹介します。

「実質角地です」に魅力を感じて購入を決断

これは10年前、私が会社員時代に土地の売買仲介を担当した際の話です。

相談者は40代の会社員Aさんご夫妻でした。小学生のお子さまが2人おり、子育てしやすい環境を最優先に新築戸建てを探していました。そんな中で見つけたのが、東側に大きな公園が広がる分譲地でした。

敷地は南面道路に接しており日当たりも良好。さらに東側は公園のため建物が建つ心配がなく、開放感も十分に確保されています。

現地を訪れたAさんご夫妻は、とても気に入った様子でした。

「東側がずっと抜けているのはいいですね」「実質的には角地みたいな感覚です」

公園の緑が見える眺望や明るさも大きな魅力だったそうです。また、公園側の開放感を活かすため、駐車場も公園側へ配置しました。視界を遮らない外構計画を採用し、愛車もよく見えるレイアウトにしたのです。

契約後、Aさんは「子どもがすぐ公園で遊べますし、日当たりも良いので理想に近い環境です」と満足そうに話されていました。

公園が隣接していることは、ご夫妻にとって購入を後押しする大きな決め手のひとつだったのです。

入居後に始まった予想外のトラブル

異変が起きたのは入居から数ヶ月後でした。

放課後や休日になると、公園へ多くの子どもたちが集まるようになったのです。

  • サッカー
  • キャッチボール
  • バドミントン
  • ドッジボール

特に小学校の長期休暇期間になると、公園は朝から夕方まで子どもたちの遊び場になっていました。そんなある日、Aさんの愛車にサッカーボールが勢いよく当たります。

幸い大きな傷はありませんでしたが、Aさんは少し驚いたそうです。その時は「子どものやることだから仕方ないな…」と深く気にしていませんでした。

ところが、その後も同じような出来事が繰り返されます。

  • 駐車している車にボールが当たる
  • 洗車中にボールが飛んでくる
  • 車を出し入れしている最中にも近くをボールが通過する

当初は気にならなかったAさんも、次第に不安を感じるようになりました。

「また飛んできた…」

そんな場面が少しずつ増え、公園の隣という立地に対する見方が変わり始めていったのです。

新車に10回以上ボールが直撃

問題は徐々に深刻化していきました。

最初は数ヶ月に1回程度だったボールが飛んでくることも、気付けば頻繁に発生するようになります。特に週末や長期休暇中は公園利用者が増え、あちこちでサッカーやキャッチボールをする光景が見られました。

その結果、新車を購入してから約1年の間に、ボールが車に当たった回数は10回を超えていたそうです。

そして、ついに運転席側のドアへ小さなへこみができてしまいました。板金修理(へこんだ車体を修復する作業)の見積もりは約8万円。

Aさんは現場にいた保護者へ相談しました。しかし「子どものやることなので…」「誰が蹴ったボールか分からないので…」と、責任の所在が曖昧なまま話が終わってしまったそうです。

さらに、公園の利用者は毎日同じ顔ぶれとは限りません。ある家族へ注意しても、翌週には別の子どもたちがボール遊びをしています。

Aさんは自治体へ相談し、公園内に「ボール遊びに注意してください」という看板も設置してもらいました。

ところが、利用者の入れ替わりが多いこともあり、状況は大きく改善しませんでした。看板があっても遊びに夢中になった子どもたちのボールは飛んできます。根本的な解決は難しく、Aさんは次第に諦めるしかなくなりました。

後日、Aさんは私にこう話していました。

「相手を特定できない以上、結局は自分で直すしかありませんでした」

理想の住環境だと思って購入した土地が、いつの間にか愛車を守るために気を張り続ける場所へ変わってしまっていたのです。

公園隣接地を購入する前に確認したいポイント

Aさんは後になって「公園があることばかり見ていて、公園がどう使われているかまでは考えていませんでした」と話していました。実際、公園隣接地には日当たりの良さや開放感、将来的に建物が建ちにくい安心感など、多くの魅力があります。

一方で、利用状況によっては今回のようにボールの飛来や騒音などが日常生活に影響するケースもあります。そのため住宅購入前には、次の点まで確認しておくことをおすすめします。

  • 休日や放課後の利用状況を確認する
  • サッカーや野球遊びが日常的に行われていないか確認する
  • ボールが飛んできやすい位置か確認する
  • 公園側へ駐車場を配置する場合はフェンスや防球ネットも検討する
  • 窓を開けた際の音環境を確認する
  • 平日昼間だけでなく休日にも現地を訪れる

不動産の現場でも、現地確認は平日の昼間だけという方が少なくありません。しかし、公園の本当の姿が見えるのは子どもたちが集まる放課後や休日です。

住宅購入では「公園が近い」という条件だけで判断するのではなく、「どんな公園なのか」「どのように利用されているのか」まで確認することが後悔を防ぐポイントになります。

特に子育て世帯は、子どもが遊べる環境としての魅力だけでなく、自宅や愛車への影響まで含めて判断することが大切です。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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