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「遮光1級より上がある」住まいのプロが教える「熱帯夜」を乗り切る快眠寝室術

  • 2026.7.26
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。二級建築士・インテリアコーディネーターの桐野由衣です。

今年も蒸し暑い夏がやってきますね。夏場の寝室の暑さ対策として、毎年試行錯誤されている方も多いのではないでしょうか。

暑い中でも快適に眠るためにコントロールしたいポイントは、「明るさ」と「室温」の2つです。快眠に不可欠な体内時計の安定を促し、汗をかかずに眠れる寝室づくりのポイントを解説します。

明るさ:熟睡するために欠かせない「体内時計の安定」につながる

基本的に、人の体は深部体温が下がっていく過程で自然に眠くなるようになっているのですが、その眠くなるスイッチは「朝起きた時に太陽の光を浴びる」という行動によって体内時計が整うことで、正常に動くと言われています。朝日を浴びて起床し、日中にしっかり活動すると、夜に自然な眠気が訪れるというサイクル、つまり体内時計の安定につながります。

注意したいのが、夜、自然な眠りにつくには、朝とは逆で「適度に暗くする」ことです。朝は明るく、夜は暗くというメリハリが大切なんですね。

窓には、外の街灯の光や家の前の道路を走る車のライトが入ってこないよう、遮光カーテンをつけるのがおすすめです。遮光カーテンの遮光機能は3段階あり、3級→2級→1級の順に遮光性能が上がります。外からの光をカットする目的で使う場合は、光を適度にカットしつつ、朝日で自然と室内が明るくなる2級か、スポットライトや直射日光のような強い光でない限りしっかりカットする1級がよいでしょう。

今あるカーテンをそのまま使いたいという場合は、カーテンの裏側に後付けの遮光裏地を取り付ける、あるいは縫い付けるという方法があります。生地そのものが遮光構造になっている遮光カーテンよりは機能が低めですが、裏地代(や仕立て代)だけで済むためコストカットできます。

窓の向きや商業施設が近いなどの外部環境の違い、「真っ暗でないと眠れない」のか「朝は自然な明るさを感じたい」のかといった好みなどの条件によって、適した遮光カーテンの等級は異なります。カットサンプルを取り寄せて実際の部屋で光の通り具合を確認する、期間限定でテスト使用できるレンタルサービスを利用するなどして、ぐっすり眠れそうな窓まわりになるよう比較検討しましょう。

ベッドの配置も重要です。サイド、もしくは足元側に窓がくるようベッドを配置すると、まぶしくて目が覚めるという状況はほぼ回避できて、自然光による自然な目覚めにつながります。もし、寝室の広さやレイアウトの関係で頭の上に窓が来る配置しかできない場合は、壁面からベッドを20cm前後離しましょう。カーテンは窓枠より左右それぞれ最低10cm大きい幅と丈のサイズを選ぶと、カーテンの左右や下のすき間から自然光が入ってまぶしいという状況をかなり抑えられます。

「とにかく光を入れたくない」という場合は、遮光1級よりもさらに遮光機能が高い完全遮光カーテンの選択を検討してみてください。

室温:睡眠リズムを壊さないためにエアコンで完全コントロールしよう

夕方から翌朝までの最低気温が25度以上の夜を「熱帯夜」と言います。気象庁によると、日本の主要都市における年間の熱帯夜数はここ数年急増しています。

日本の夏の夜は気温も湿度もかなり上がるため、エアコンをタイマー設定して深い眠りに入るまで涼しい状態を維持するか、自動運転モードなどで適切な温度にしてつけっぱなしにしておくと、汗をかかずに快眠しやすくなります。寝室内の室温は26度前後、湿度は50〜60%前後にキープしましょう。

ベッドの位置も確認しましょう。睡眠中にエアコンの風が体を直撃する位置にベッドを置くと、寝冷えや喉の乾燥につながり体調を崩しやすくなってしまいます。部屋全体に風が回るモードになっていても、エアコンの吹き出し口付近からはもっとも冷たい風が出ますから、エアコンの近くや真下にベッドを置くのも避けてください。

また、ドアを開けたらすぐそばにベッドがあるという配置も、眠りやすさという点ではおすすめしません。ドアの下は通風のためにすき間がつくってあるため、エアコンの冷気が逃げやすく、廊下の熱気の影響も受けやすい空間になっています。窓との位置も考慮しながら、できるだけドアから離れた寝室の奥にベッドを置くと安心です。

今年の夏の夜は、明るさと室温をしっかりコントロールした寝室で快適に眠りましょう!

参考:大都市における熱帯夜日数の長期変化傾向(気象庁)


ライター:桐野由衣
住宅設備メーカーや住宅コンサルタント会社、大手リノベーション設計会社にて新築分譲マンションの設計変更、戸建住宅・オフィス・医療施設等の設計およびインテリアコーディネートに携わる。
建築関連分野の記事執筆・校正校閲・監修業務、企業研修講師、インテリアコーディネーター資格対策テキスト監修、工務店の施工事例集ディレクションなどの実績も多数。


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