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“3,000万で注文住宅”を建てた40代男性→着工金で“1,200”万をメーカーに支払うが…1ヶ月後、直撃した“思わぬ悲劇”

  • 2026.6.18
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。元金融機関職員のWebライター、越智愛理です!

マイホームの建築は人生における最大のイベントの一つです。多くの方は「住宅ローンの審査さえ通れば一安心」と考えがちですが、実は融資の承認が下りた後にも、予期せぬリスクが潜んでいることがあります。

今回は、私が金融機関の融資業務に携わっていた際、実際に直面した事例をもとに、注文住宅を建てる上で絶対に知っておくべき「防衛策」を解説します。

住宅ローン承認後に起きた、突然のトラブル

そのお客様は43歳の会社員男性。

家族のために、3,000万円の注文住宅を建てるところでした。住宅ローンの審査はすでに通っていて、あとは家が完成し、引き渡しを受けるのを待つばかり。融資の承認も下り、順調な計画のはずでした。

契約時の手付金、着工時の着工金として、これまでに合わせて1,200万円をハウスメーカーへ支払いながら、間取りの話で盛り上がっていました。このお金は、男性が長年こつこつ貯めてきた、大切な貯金からの支払いでした。私たちも和やかな雰囲気で、マイホーム取得までのお手伝いをするつもりでいたのです。ここまでは、他のお客様と同じように順調に進んでいました。

トラブルが起きたのは、1,200万円の支払いが済んでから1ヶ月後のことです。「ハウスメーカーと連絡が取れなくなった」と、慌てた様子で男性が来店されました。

電話はつながらず、現場の工事も止まったまま。最初は何かの行き違いだろうと誰もが思っていましたが、やがて、そのハウスメーカーが倒産したことがわかりました。

お客様側には、書類の手続きや支払いを含め、何一つ落ち度はありませんでした。しかし、建築途中の家は放置され、すでに支払った1,200万円の大部分が戻ってこないという、あまりにも過酷な現実に直面することとなってしまったのです。

なぜ、支払ったお金は戻らないのか?

注文住宅の契約では、建物が完成する前に「手付金」「着工金」「中間金」といった形で、総費用の数割を前払いするのが一般的です。

しかし、万が一施工会社が倒産した場合、これらの前払い金は法的には「一般債権」となり、破産手続きの中で全額を回収することは極めて困難になります。

当時、私ども金融機関の職員としても、契約自体はあくまで「施主とハウスメーカー間の民事契約」であるため、誠に心苦しい限りですが、銀行の立場から資金を補填するような救済措置をとることはできませんでした。

悲劇を防ぐための最大の防衛策「住宅完成保証制度」

こうした不測の事態からマイホームと大切な資産を守るために、契約前に必ず確認すべきなのが「住宅完成保証制度」です。

これは、施工会社が倒産などで工事を継続できなくなった場合、保証機関が代わりの施工会社をあっせんしたり、払い済みの前払い金や増大した追加費用を一定の範囲内で保証してくれる仕組みです。

  • 契約前の必須チェック: ハウスメーカーや工務店を選ぶ際は、その会社が「住宅完成保証制度」に加入しているか、また自分が建てる物件にその保証を適用できるかを必ず確認してください。

「住宅ローンの審査通過」は、あくまで資金調達の目処が立ったというスタートラインに過ぎません。

一度支払ってしまった着工金などの前払い金は、万が一の際のリスクが非常に大きいという現実を知り、施工会社選びの段階から「完成保証の有無」を厳しくチェックすることが、確実なマイホーム取得への第一歩となります。


執筆:越智愛理
元金融機関職員のWebライター。預金・融資に携わり、お客様の人生に立ち会ってきた経験をもとに執筆しています。

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