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彼女からの「私のどこが好き?」に30分固まった俺。打ち終えた答えを、姪っ子のひと叩きで1文字だけ送信されてしまった日のこと

  • 2026.5.12
ハウコレ

土曜日の午後、妹の家で姪っ子の面倒を見ていたときのことです。彼女からのたった1行のメッセージに、俺はすっかり手が止まってしまいました。 

妹の家で受け取った質問

妹夫婦に頼まれて、3歳の姪っ子と留守番をしていました。テレビでアニメを流しながら、姪っ子は俺の膝の上で人形遊びに夢中になっています。スマホを軽く確認すると、彼女からのメッセージが届いていました。

「私のどこが好き?」

付き合って1年。喧嘩したわけでも、特別な記念日でもない、ごく普通の土曜日です。なのに、なぜこの質問が今来たのか。深い意味はないのかもしれません。それでも、即答できなかった自分に少し驚きました。

答えが出てこない30分

顔が好き、優しいところが好き。頭の中にいくつか言葉が浮かびました。けれど、どれを送っても薄っぺらく感じてしまいます。彼女が読んだあと、画面の前でどんな表情をするのかを想像すると、安易な言葉では返せませんでした。

姪っ子をあやしながら、文章を打っては消し、また打っては消しを繰り返しました。1年間、彼女を見てきたはずなのに、いざ言葉にしようとすると指が止まる。それは、考えてこなかった証拠のようにも思えました。

気づけば30分が経っていました。ようやく決まった答えを、片手で慎重に打ち込んでいきます。文字打ったところで、姪っ子が俺の手元をぱしっと叩きました。

飛んでいった1文字

画面を見て、肩がびくっと震えました。送信済みの欄に「全」の1文字だけが表示されています。

返信はすぐに来ました。「は?」。短いそのメッセージに、彼女がどれほど傷ついたかが伝わってきました。俺は姪っ子を片手に抱えなおして、慌ててメッセージを打ちました。「ごめん、全部好きって打ってたら姪っ子に手叩かれて送信ボタン押されちゃった」。状況を説明する文章を、何通も続けて送りました。

それでも俺は、自分が一番うしろめたいことを書けませんでした。姪っ子に手を叩かれる前に、俺は30分間、答えを出せずに固まっていたのです。

そして…

返ってきたのは「ふーん」でした。何かを諦めたような響きがありました。

夜、彼女に「今夜会いに行ってもいい?」と送ると、少し間があってから「いいよ」と返事が来ました。

彼女に会ったら、なんと言おうか。「全部好きだよ」と今さら言うのは違う気がします。それより先に、30分かかった理由を、ちゃんと話したいと思いました。

(20代男性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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