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花束じゃない、自由な植物の飾りかた【エディターの偏愛録】

  • 2026.5.11

京都「みたて」が描く小さな景色

Hearst Owned

ある日、私の編集長就任のお祝いに、私が尊敬しているテキスタイルデザイナーの須藤玲子さんから素敵なギフトが贈られてきた。ボックスを開くと、趣のある器に植えられた山野草の寄せ植えだった。ハナイカダ、紅寿スミレ、ユキノシタと、植物の名前が手書きで添えられている。華やかなフラワーアレンジメントとは異なる、小さな風景のような佇まいに思わず見入ってしまった。これは、京都にある山野草の店「みたて」の寄せ植え。訪れたことはないが、季節の草花や苔、枝ものを用いながら、まるで小さな自然の景色を切り取ったような世界をつくる店として前から気になっていた。

置いたのは、昔から大切にしているハンス J. ウェグナーの「ヴァレット・チェア(PP-250)」。本来は服を掛けるための椅子だけれど、私は時々、台座のように使っている。花やオブジェを置いてみると、家具が単なる機能ではなく、空間の景色をつくる存在なのだと改めて感じる。この寄せ植えも、不思議なくらい自然に馴染んだ。

壁紙をアート作品的に飾る

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一方で、生花ではない飾り方も自宅で楽しんでいる。もう10年近く飾っているエルメスの壁紙だ。スカーフにも用いられている「Equateur」という柄で、ジャングルの動物や植物が鮮やかに描かれているもの。見た瞬間に惹かれて購入し、知人のスタイリストさんに木枠張りしてもらって、以来ずっとアートピースのように飾っている。

もちろん、華やかな花々を花瓶に飾るのも大好きだけれど、山野草の小さな風景や、植物モチーフのアートのように、家に植物を取り入れる方法はもっと自由でいいのだと思う。

発売中のエルデコ最新号(6月号)の特集は「植物空間術」。植物に囲まれた世界各国の住まいや、心を癒やすグリーンスポット、花や植物の取り入れ方まで、さまざまな“植物との暮らし”を紹介している。花とグリーンをどう飾るかには、その人らしさや空間への視点が自然と表れる。ぜひ、自分らしい飾りかたを見つけるヒントにしてほしい。

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