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<本紹介>やわらかな線が描く日常とファンタジーにふれる日【FUDGENA:おおえさきの週末京都クリップ vol.34】

  • 2026.5.9

この連載では京都在住イラストレーター&ラジオDJのおおえさきが、ファッジ読者の「次の週末、おしゃれして何して遊ぼうかな?」という幸せなお悩みへのヒントになるような、自身のアンテナでキャッチした楽しいことを発信していきます。

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今回も前回に引き続きオススメのマンガをご紹介。1冊完結の作品と、3冊で完結の読みやすい作品をそれぞれチョイスしてみた。

<本紹介>やわらかな線が描く日常とファンタジーにふれる日【FUDGENA:おおえさきの週末京都クリップ vol.34】
出典 FUDGE.jp

『三拍子の娘』(町田メロメ・DU BOOKS)

流されやすい長女・すみ、自由気ままな次女・とら、優等生だが謎多き三女・ふじの三姉妹が送る、ワルツのように軽やかな日常の物語。おいしいものを食べたり、些細なことから小さく哲学してみたり。長女・すみちゃんの作中でのセリフを引用するならば、「私たちはただ、ちょっとお母さんが死んで ちょっとお父さんが失踪しただけよ!!」という、なかなか普通ではない境遇に置かれた中、それぞれがマイペースに暮らしていく様子が描かれる。それぞれの個性を持つ、完璧ではない3人のリズムにふれていると、「自分らしく生きていいのだ」と自信が持てるかも。

イラスト自体もやわらかな線で描かれていて、3拍子というリズムのイメージと親和性があるなぁと感じた。わたしのお気に入りのシーンは、深夜に友達とテレビゲームをしながらショートケーキを素手で掴んで丸かじりするエピソード。いつかマネしたい。

 

<本紹介>やわらかな線が描く日常とファンタジーにふれる日【FUDGENA:おおえさきの週末京都クリップ vol.34】
出典 FUDGE.jp

『盆の国』(スケラッコ・リイド社)

京都の街を舞台に繰り広げられる、お盆ファンタジー。

お盆に帰ってくるご先祖さま『おしょらいさん』の姿が見える女の子・秋。「このままずっとお盆だったらいいのに…」なんて考えたお盆の終わりのある日、その気持ちは現実になってしまう。京都の街が8月15日をずっとずっと、永遠に繰り返すループに陥ってしまうのだ。そんな奇妙な状況の中で出会った謎の青年・夏夫と、誰も知らない不思議な冒険がはじまる。

わたしが暮らす京都の街が舞台となっていて、読んでいるとなんだかお盆の時期に街に流れるお線香の香りが思い起こされた。スケラッコさんが描くやわらかいタッチとキャラクターに癒されていると、物語終盤に現れる異形の妖怪の表現力に度肝を抜かれる。作者の表現力の豊かさと振れ幅を感じられる、読み応えのある1冊。

 

<本紹介>やわらかな線が描く日常とファンタジーにふれる日【FUDGENA:おおえさきの週末京都クリップ vol.34】
出典 FUDGE.jp

オススメのマンガ紹介、またどこかで。

 

 

 

<本紹介>やわらかな線が描く日常とファンタジーにふれる日【FUDGENA:おおえさきの週末京都クリップ vol.34】
出典 FUDGE.jp

おおえ さき

イラストレーター、ラジオDJ。京都出身。自身のアンテナでキャッチしたあらゆるものを、作品やラジオでのトークなどさまざまな形で発信中。

ラジオ、空港、でかめの犬が好き。

instagram @ohyeah_saki(https://www.instagram.com/ohyeah_saki/?hl=ja

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