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春の満員電車が呼び起こすのは、新入社員のころの苦い記憶。感傷的な日常を描いた漫画に共感の声続々【作者に聞く】

  • 2026.5.4
春の行方 ふみん(@huuuminging)
春の行方 ふみん(@huuuminging)

「月刊アフタヌーン」の四季賞で佳作を受賞し、新人漫画家として商業誌で読切を描いているふみん(@huuuminging)さんは、人間が抱えている繊細な感情や内面を表現する描写を得意としている。

今回紹介する「春の行方」は、2023年4月にpixiv月例賞の優秀賞を受賞した作品で、物語は春の通勤電車のワンシーンから始まる。新入社員らしき若者たちも乗り込んでいる春の電車は、いつもより少し混んでいて、さまざまな感情を抱えた人たちで揺れていた。本作について作者のふみんさんに話を伺ってみた。

春に読んで惜しむもよし、春を思い出したいときに読むもよし

春の行方_P001 ふみん(@huuuminging)
春の行方_P001 ふみん(@huuuminging)
春の行方_P002 ふみん(@huuuminging)
春の行方_P002 ふみん(@huuuminging)
春の行方_P003 ふみん(@huuuminging)
春の行方_P003 ふみん(@huuuminging)

日常はただ流れていく——そんなリアルな描写が共感を呼んだ「春の行方」。「すごく共感します」「この解決も悪化もしないで、ただただ続いていく感じリアルよな…」など、読者からのコメントが相次いだ本作。作者のふみんさんは「現実では劇的にドラマのような出来事が起こらなくても、日常は否応なく流れていく、感情も同じようにぼやぼやしていって日常の中に溶けてしまう。何もかもが押し流されていく。そういう日常を積み重ねていくうちに"自分の内なる嵐"に翻弄されない大人になっていくのかなという想いを、漫画に込めて描きました」と思いを語る。

そんな本作を描いたきっかけは、春の電車の中にあったという。「春は電車に乗っている人の面々が変化するように感じます。みんなが新年度で変わる日常に、どこか風景として演じ慣れていない、そわそわふわふわしている。あの空気感や乗客の感情が伝わってくるような瞬間は、春という季節にしかないと思っています。気候も暖かくなって新しい生活が始まり、希望にも溢れているのにどこか物悲しい季節…。でもいつの間にか気づいたら、春は消えて初夏になっている。その刹那を記録しておきたくて描きました」と話す。

過去の出来事は覚えていても、そのときの感情は徐々に薄れ、日常の中に溶けていく。そんな感情を思い起こさせてくれる、ふみんさんの「春の行方」。ぜひ読んでみてほしい。

取材協力:ふみん(@huuuminging)

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