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【井上咲楽】東京のキラキラ収録現場の片隅で味わう、地元・益子のみそピーおにぎり

  • 2026.4.30

みそピーナッツをご存じだろうか? みそピーナッツ、通称みそピーとは、いったピーナッツに甘じょっぱくて、粘度のあるみそをからめた、主に千葉や北関東で食べられている郷土料理のことだ。

栃木県出身の私は、学校給食でみそピーをよく食べていた。全国どこにでもあるような、たらこばりにメジャーな食べ物だと思っていたが、じつは一部地域に限るらしいということを最近知って驚いた。

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白米+みそピー=おはぎ?

私は小学生のころからみそピーを白米にのせて食べていた。

白米とみそピー。一見合わなそうに思えるが、これが本当に合うのだ。油分があってクリーミーなピーナッツの香ばしさと、甘いみその素朴さかつ特別感がたまらない。もっちりとした白米とピーナッツのサクサクな食感もとてもよく合うので、ご飯がいくらあっても足りないくらいだ。

感覚としては、おはぎのような立ち位置かもしれない。だまされたと思って一度、思いきりほおばってみてほしい。

そんなみそピーを先日久しぶりに食べることになった。きっかけは、本当にたまたまだった。半年前くらいに知り合いに連れて行ってもらった東京の居酒屋さんで、高校生のころの元バイト先で作っていた益子焼のようなデザインの器を見つけ、「もしかして……これって益子焼ですか? もしかして、このお店のものですか?」とその店のかたにきいたところ、大当たり! そしてまさかの、私の元バイト先でお世話になっていたMさんの「元バイト先」だったらしく、Mさんは東京のその居酒屋のかたのもとで修業を積んだらしい。驚いて一連のことをMさんに連絡したら、今度そのお店に飲みに行こうよ! と言ってくれた。

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数ヵ月たった、ある日、Mさんから突然連絡が来て、その東京の店で飲むことに。Mさんには益子のバイト先でバンダナを巻いてエプロンをしている姿で会うことがほとんどだったので、私服で東京で会っているのが不思議だと思いながらのんびりとお酒をたしなんだ。これから陶器市で忙しくなること、催事が多く、お店を回すのは結構大変だということを聞いた。バイト時代の陶器市の忙しなさを思い出したりして懐かしくなった。

そもそもMさんは、東京のど真ん中出身のかたで、益子焼がきっかけで益子に住みたいと思い、お母さんを連れて東京から益子へ越してきて、ご結婚されて今のお店で働かれている。私はその逆で、益子出身で今は東京に住んでいる。

Mさんは今やすっかり益子になじんで、東京のほうが疲れるらしい。そんなMさんがデビュー10周年のお祝いにと益子焼とみそピーをくださった。私が大好きだったゆずとごまが香るおいしいみそピーを東京の自宅で食べられることのうれしさに飛び跳ねてしまいたいくらいだった。

「さくらちゃん、好きだもんね!」と袋に包んで渡してくれた。さっそく翌日から、おにぎりの具にみそピーを入れて現場へ持っていく。

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収録の合間に食べる、みそピーおにぎり。

ピーナッツがゴロゴロ入ったみそピーはおにぎりにするには少し難易度が高く、ギュッ!としないとくずれてしまう。お米はつぶれただろうなと思いながらにぎる。私はよく現場におにぎりを持っていくので、おにぎりをにぎるのは特別なことではないけれど、欲張ってたくさんみそピーを入れ、お米がつぶれるほどにギュッとにぎったおにぎりはいつもより特別だった。

益子で作られたみそピーを東京で、テレビ収録のキラキラしたように見える仕事のつかの間に食べる、地元のみそピー。

ずっと変わらないおいしさに胸がキュッとした気持ちになった。

常に変化しつづけないといけないと焦りに追われるように走りつづけてきた10年間。変わらないみそピーに後押ししてもらうように、

私はこれからも変化しつづけられるように頑張ろうと思った。

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PROFILE

井上咲楽(いのうえ・さくら)

1999年、栃木県生まれ。2015年「第40回ホリプロタレントスカウトキャラバン」を経て芸能界入り。「おはスタ」「新婚さんいらっしゃい!」など、バラエティで見せる明るいキャラで人気を博す。NHK大河ドラマ「光る君へ」に出演。2024年5月『井上咲楽のおまもりごはん』、11月『じんせい手帖』、2025年10月『井上咲楽の発酵、きょう何作る?何食べる?』を出版。「発酵食品ソムリエ」資格、「食品衛生責任者」の資格も持つ。

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