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「えっ…ここまで傷んでたの?」GWの帰省で80代両親家の異変に絶句。50代長男に突きつけられた“500万円”の現実

  • 2026.5.14
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出典:PhotoAC ※画像はイメージです

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

GWやお盆に久しぶりに実家へ帰省した際、「あれ、こんなに古かったっけ…」と感じた経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。普段は離れて暮らしていると、実家の劣化は少しずつ進むため意外と気づきにくいものです。

しかし、久々に帰ると、雨染み、床の傾き、カビ臭さなど、“見て見ぬふりできない異変”が一気に目に入ることがあります。

今日は、GW帰省をきっかけに「まだ先の話」だったはずの実家じまい問題と向き合うことになった、50代男性の実例をご紹介します。

GW帰省で見た“明らかな異変”に言葉を失った

数年前、私が不動産売買の相談を受けた50代男性のAさんは、地方にある実家について深刻な悩みを抱えていました。きっかけはGWの帰省でした。

Aさんは数年ぶりに家族を連れて実家へ帰ったそうです。両親は80代に入り、「まだ普通に住めるから大丈夫」と話していたため、Aさん自身もそこまで心配していませんでした。

しかし、実際に現地を見た瞬間、言葉を失ったといいます。

天井には茶色い雨漏り跡。廊下は一部が沈み込み、歩くと床がギシギシ鳴る。押入れを開けると、強烈なカビ臭が広がったそうです。

さらに外へ回ると、外壁には大きなひび割れも発生していました。Aさんは思わず「えっ…ここまで傷んでたの?」と声を漏らしたそうです。

しかし、ご両親は意外にも落ち着いた様子でした。長年住み続けている本人たちは、劣化に慣れてしまっていたのです。

修繕見積500万円超…しかし家族会議は大揉めに

心配になったAさんは、地元の建築会社へ建物調査を依頼しました。すると、結果は想像以上に深刻でした。

  • 屋根および防水の全面改修
  • 外壁補修
  • シロアリ対策
  • 床下補強
  • 一部構造補修

ここまで含めた修繕見積は、約500万円。特に問題だったのが雨漏りでした。建築会社からは次のように説明されました。

「雨漏りは“屋根だけの問題”ではありません。内部の木材まで傷んでいる可能性があります」

しかも、地方の築古戸建てだったため、500万円かけて直しても売却価格がそこまで伸びる保証はありませんでした。Aさんは兄弟を集め、家族会議を開きました。

しかし、ここから話はさらにこじれていきます。長男のAさんは「今直さないと危険だ」と主張。

一方で、弟は「あと何年住むかわからない家に、そこまで金をかけるの?」と消極的でした。さらに妹からは「将来的に相続するなら長男が中心で考えてほしい」という声まで出始めます。

費用負担、相続、今後の管理。話し合いはまとまらず、結局「とりあえず保留」に。問題だけが先送りされる形になってしまいました。

“まだ住める”と“安全に維持できる”は別問題

その後、ご両親はさらに高齢化。庭の手入れも難しくなり、少しずつ家の管理が行き届かなくなっていきました。すると、建物劣化は一気に加速します。

特に戸建て住宅は、人が住まなくなると急激に傷みやすくなります。

  • 換気不足による湿気
  • 放置された雨漏り
  • 庭木の繁殖
  • シロアリ被害

実際、空き家になった途端、数年で“再利用困難レベル”まで傷むケースも珍しくありません。実家問題で怖いのは、気づいた時には修復費が跳ね上がっていることです。

例えば、初期の屋根補修なら数十万円で済んだものが、構造部分まで腐食すると数百万円規模へ膨らむこともあります。

さらに地方物件では「高額修繕しても売れない」という現実もあります。結果として「修繕できない」「売れない」「解体費も出せない」という“負の資産化”に陥るケースも少なくありません。

GWやお盆の帰省は実家の「健康診断」でもある

今回のケースでは、Aさんは「親がまだ住んでいるから大丈夫」と安心していました。

しかし、“住んでいる”ことと、“安全に維持できている”ことは別問題です。特に築古住宅では、雨漏りや床の傾きなどを放置すると、修繕費が数百万円規模まで膨らむケースもあります。

特に確認したいポイントは以下です。

  • 天井の雨染み
  • 床の傾き
  • 外壁のひび割れ
  • カビ臭
  • 屋根や雨どいの破損
  • 庭木の管理状況

また、実家問題は建物だけでは終わりません。相続や空き家管理、解体費や近隣トラブルなどの問題が連鎖的に発生していきます。

だからこそ親が元気なうちに、次のような方向性を家族で早めに話し合っておくことが重要です。

  • 修繕するのか
  • 売却するのか
  • 住み替えるのか

GWやお盆の帰省は、“実家の現実”と向き合える貴重な機会です。

「まだ大丈夫」

その油断が、数百万円単位の負担につながることもあります。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。

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