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普通車2台OKの新築購入も「えっ…これ、毎日やるの?」ミニバンに買い替えた40代夫婦が陥った“大きな落とし穴”

  • 2026.5.22
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出典:PIXTA(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

車を所有しているご家庭では、戸建てを探す際に「駐車場2台分あり」という条件を重視する方も多いのではないでしょうか。近年では車を複数所有している家庭も珍しくなく、特に子育て世帯では「車が停められるか」は住まい選びにおける重要な判断材料になります。

しかし実際には、“停められる”と“快適に使える”はまったく別問題です。

今日は、新築建売住宅を購入した40代夫婦が「普通車2台OK」という説明を信じた結果、毎日の駐車がストレス地獄へと変わってしまったエピソードをご紹介します。

「寸法上は入りますよ」

その一言を信じた結果、毎月2万円近い追加負担と、家族全員のストレスが始まったのです。

「普通車2台OK」を信じて購入した40代夫婦

これは、私の知り合いである40代のAさん夫婦のお話です。

Aさん一家は、小学生の子ども2人を育てる4人家族でした。当時は夫婦ともコンパクトカーに乗っており、「駐車場2台付き」の某ハウスメーカーの新築建売戸建てを購入しました。

物件資料には「普通車2台駐車可能」と記載されていたそうです。購入当時は車も比較的小さく、特に不便を感じることはありませんでした。

ところが数年後、子どもの成長やGWの帰省をきっかけに状況が変わります。

祖父母を乗せて移動する機会や家族旅行が増えたことで、Aさん夫婦は大型ミニバンへの買い替えを検討するようになりました。

そこで販売会社へ相談したところ「寸法上は問題なく入ります」との説明を受け、実際に試し入れも実施。問題なく見えたため、Aさん夫婦は安心して大型ミニバンの購入を決めたのです。

しかし、この確認には“大きな落とし穴”がありました。

実際に2台並べると「ドアが開かない」

納車後、問題はすぐに発覚しました。実際に2台の車を並べて駐車すると、運転席側のドアがほとんど開かなかったのです。

原因は、次のような点にありました。

  • カーポートの柱がドア開閉スペースを圧迫していた
  • 隣地ブロック塀との距離に余裕がなかった
  • 車同士の間隔が想像以上に狭かった

しかも試し入れをした際は、片側にもう1台停まっていない状態だったため、実際の生活環境を再現できていなかったのです。駐車した瞬間、Aさんの奥様は「えっ…これ、毎日やるの?」と絶句したそうです。

結局、大人はスライドドア側からしか乗り降りできない状態になりました。特に大変だったのが、チャイルドシートへの乗せ降ろしです。

子どもを抱えながら狭い隙間に体をねじ込み、荷物を持ったまま乗せ降ろしをする日々。雨の日は傘も十分に差せず、夜間は足元も見えにくいため、想像以上にストレスが大きかったといいます。

さらに、子どもが勢いよくドアを開けてしまい、隣地フェンスへ接触しかける場面も増えていきました。

「毎日の小さなストレス」が家族を追い詰めた

問題は、駐車場だけでは終わりませんでした。前面道路も想像以上に狭く、大型ミニバンでは駐車のたびに何度も切り返しが必要になったのです。特に夕方や休日など、近隣住民の車が増える時間帯はさらに大変でした。

Aさんは毎日の駐車で神経を使い続け「家に帰るだけで疲れる…」と漏らすようになったそうです。

さらにGWやお盆など、親族や友人が集まる時期になると問題は深刻化します。来客用の駐車スペースが足りないということもあり、結局は近隣の月極駐車場を追加契約することになりました。

費用は月額約2万円。年間では約24万円、5年間続けば約120万円負担になります。

本来であれば「駐車場2台付き」で安心して購入したはずの家でした。しかし実際には、毎日のストレスと追加出費を抱え続ける生活へ変わってしまったのです。

住宅ローンを支払いながら、“住みにくい家”への後悔が少しずつ積み重なっていきました。

戸建て駐車場は「停められるか」ではなく「安全に使えるか」で判断する

戸建ての駐車場は、「車が入るか」だけで判断すると危険です。本当に確認すべきなのは、次のような“実際の使いやすさ”です。

  • ドアを十分に開けられるか
  • 子どもを安全に乗せ降ろしできるか
  • 荷物を無理なく出し入れできるか
  • 隣地や壁へ接触する危険がないか
  • 将来的な車のサイズアップに対応できるか

特にミニバンやSUVは横幅が大きいため、図面上は問題なく見えても、実際の使い勝手は次のような条件によって大きく変わります。

  • カーポートの柱
  • 境界ブロック
  • フェンス
  • 前面道路の幅

購入前には、次のようなチェックが重要です。

  • 2台並べた状態で確認する
  • 家族全員で実際に乗り降りする
  • チャイルドシート使用時を想定する
  • 切り返ししやすいか確認する

特に子育て世帯ほど、駐車場の使いやすさは日々の生活ストレスに直結します。

「停められる」だけで安心せず、“安全に使い続けられるか”まで確認すること。その一手間が、将来の後悔を防ぐ大きなポイントになります。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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