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彼女へのメッセージから「♡」を外した俺が、本当の理由をどうしても言えなかった夜

  • 2026.4.26
ハウコレ

毎晩のメッセージにつけていた「♡」を、ある日からやめました。ノリで始めた習慣だと自分に言い聞かせていましたが、本当はそうじゃなかったのです。

画面の端に見えたもの

2週間前の夜。彼女がスマホで撮った写真を見せてくれたとき、画面の端にメッセージの通知が映りました。職場の男性の同僚からのもので、文末に「♡」がついていました。

彼女は気づかずに写真の話を続けていた。俺は「いいね」とだけ返して、その場をやり過ごしました。あの同僚との関係がどうとか、そういう疑いじゃない。ただ、俺が毎晩つけていた「♡」と同じ記号が、そこにもあった。

色を失った記号

その夜、いつものように「おやすみ♡」と打ちかけましたが、この記号は、俺から彼女への特別な印だと思っていた。でも彼女の日常では、同僚のメッセージにも同じ記号がついている。俺の「♡」は、数ある「♡」のひとつでしかないのかもしれない。

結局、「おやすみ」とだけ送りました。翌日も、その翌日も。ハートを外すたびに、自分がどれだけあの小さな記号に意味を込めていたかを思い知りました。彼女はきっと気づくだろう。でも、理由を説明するには自分の感情が整理できていなかった。嫉妬とも違う、もっと情けない感覚でした。

言えなかった本音

週末の夕食中、とうとう彼女が聞いてきました。

「なんで最近ハートつけないの?」

声が少し揺れているのがわかって、胸の奥がずきっと痛みました。俺はスマホをテーブルに置いて、「別に」と返した。

「前はつけてたじゃん」と彼女が続けます。

「あれはノリだよ、最初の頃の」そう言いながら、少し目をそらした。言いながら、自分でも嘘だとわかっていました。

ノリじゃなかった。毎晩、あの記号をつけるとき、俺は確かに彼女のことを想っていた。でも本当の理由を話すには、あの通知を見たと言わなきゃいけない。スマホの画面をのぞいたわけじゃない、たまたま映っただけ。それでも、そこに引っかかっている自分が器の小さい男に思えて、どうしても口に出せませんでした。

そして...

彼女が帰ったあと、ソファに座ったまま天井を見上げました。俺はただ、あの「♡」が俺だけのものであってほしかっただけなのだと思います。それが独りよがりな願いだったと気づいたとき、つけ続ける理由を見失いました。

彼女からのメッセージが届きました。「今日ありがとう」ハートはついていませんでした。

いつもはついていたのに。自分がやったことが、そのまま返ってきた気がして、スマホを持つ手がじわりと冷たくなりました。しばらく、画面を伏せたまま動けませんでした。言えばよかったのかもしれない。格好悪くても、「俺だけにつけてほしかった」と。その一言が言えなかった夜を、きっとずっと後悔する気がしています。

(20代男性・営業職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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