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『オクニョ』の毒婦チョン・ナンジョンは実在したのか。本物の悪女」の狂気

  • 2026.4.22

テレビ東京系列の「韓流プレミアム」枠で放映されている韓国時代劇『オクニョ 運命の女(ひと)』で憎たらしいほどの悪役ぶりを発揮しているのがチョン・ナンジョン(鄭蘭貞)だ。

女優パク・チュミが演じるチョン・ナンジョンは憎たらしくもどこか妖艶なオーラを放っている。実際にも張緑水(チャン・ノクス)、張禧嬪(チャン・ヒビン)らとともに「朝鮮王朝3大悪女」と称され、2001年の大ドラマ『女人天下』では女優カン・スヨンが演じた。

鄭蘭貞が実在した人物であるということは確かで、歴史書『朝鮮王朝実録』には20回以上もその名が登場する。

その言い伝えによると、彼女は賤民の母から生まれたことで、父の第1夫人とその子らに虐待されて育ったという。苦しい生活を送っていたものの、幼い頃から頭が良くて聡明で、名前にもあるように蘭の花にたとえられるほどの美貌を備えていた。

その後、容姿を武器に妓生(キーセン)となり、徐々にその悪女ぶりを発揮する。『オクニョ』も妓生出身であることが自らの口で語られているが、事実なのだ。

その標的になったのは、文定大妃(ムンジョン・テビ)の弟である尹元衡(ユン・ウォン ヒョン)。もともと文定大妃と親しかった鄭蘭貞は、政治権力を握るために尹元衡に近づいて妾となった。

1551年には尹元衡の正妻を追い出し、正式な妻に。『朝鮮王朝実録』では鄭蘭貞によって毒殺されたとされている。

そして、文定大妃の側近になることにも成功。文定大妃とともに、宮中で強大な力を手にして権力をふるった。

『女人天下』のなかで文定大妃の息子である慶源大君(キョンウォン・テグン)を王位につけるため、鄭蘭貞が朝鮮王朝第12代王の仁宗(インジョン)に毒殺を図るシーンが登場するが、それはフィクションだ。

史実ではあくまで病死となっているが、そんな脚色もありうると思えるほど、鄭蘭貞の権力欲は絶大で、文定王后に忠実だったとされている。

ただ、文定大妃の死後はその力が衰え、地位も失ってしまったばかりか、前妻殺害の罪に問われる。それでもプライド高き悪女は認めない。ドラマ『女人天下』では入水自殺するが、史実で「人に制裁を受けるくらいなら、みずから死を選ぶ」と言い残して、服毒自殺したが、はたして『オクニョ』ではいかに。

その美貌と妖艶な魅力で多くの人々を惑わせ、賤しい身分でも権力の中核にまで上り詰め、最後までその非を認めなかった鄭蘭貞。まさにプライド高き悪女だった。

文=森下 薫

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