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韓ドラになった歴史人/『オクニョ』の師イ・ジハムは実はスゴい人物だった!!

  • 2026.4.16

ドラマ『オクニョ 運命の女(ひと)』にて、典獄署(チョノクソ)の囚人でありながら、オクニョに周易や観相学を教えた知略の師イ・ジハム(演者:チュ・ジンモ)。劇中では風変わりな賢者として描かれているが、彼もまた朝鮮王朝の中期に実在した人物であり、高名な学者である。

土亭(トジョン)という号で知られる李之菡(イ・ジハム)の、波乱に満ちた実像を紐解く。

チュ・ジンモが演じたイ・ジハム(写真=韓国MBC『オクニョ』)
穴蔵に住む奇人、土亭・李之菡の素顔

1517~1578年に生きたとされる李之菡(イ・ジハム)は、高麗(コリョ)末期の高名な学者である李穡(イ・セク)の血を引く名門の家系に生まれた。しかし、その生活は極めて清貧を極めたことで知られている。

彼は自ら漢江(ハンガン)のほとりに穴蔵のような土戦(土造りの家)を建てて住んだことから、人々より「土亭(トジョン)」と呼ばれた。

頭に大きな釜をかぶって歩き回ったという逸話が残るほどの奇人であったが、その知識は極めて広範かつ専門的であった。易学、数学、医術、天文、さらには地理に至るまで精通し、現代でいう博識家としての名声を博したのである。

権力に抗い、悲劇に翻弄された親族

学問の師として、当代随一の学者である徐敬徳(ソ・ギョンドク)の門下に入った李之菡は、儒教の経典だけでなく、実学的な知識を深く吸収した。

しかし、彼の人生は当時の激しい政争と無縁ではいられなかった。
彼の義父である李呈琅(イ・ジョンラン)は、文定(ムンジョン)王后の弟である尹元衡(ユン・ウォニョン)が仕組んだ「良才(ヤンジェ)駅壁書事件」に巻き込まれ、過酷な刑罰の末に処刑されている。

また、彼が学問を教え、後に「家を再興する」と予言した甥の李山海(イ・サンヘ)は、後に領議政(ヨンイジョン/現在の総理大臣に相当)にまで上り詰め、予言通り一族の地位を確立することとなった。

進歩的な改革者としての足跡

1578年には、悪政に苦しむ民衆を救うために牙山(アサン)県監に任命されると、すぐに「乞人庁(ゴルインチョン)」を設置。管内の物乞いを収容し、老人や弱者の救護に尽力するなど、民生の改善にその生涯を捧げた。

韓国で新年の運勢を占う際によく用いられる占術書に『土亭秘訣(トジョンビギョル)』がある。一般的には李之菡の著書と伝えられているが、実はその確かな根拠はない。

しかし、死後数百年を経てもなお、彼の名が占いと結びついて語り継がれている事実は、彼がいかに民衆の傍に立ち、その将来を案じた賢者であったかを物語っている。

ドラマ『オクニョ』の中で、囚人という身分でありながら誇りを失わず、オクニョに知恵を授けたイ・ジハムの姿は、まさに史実が伝える「進歩的な奇人」そのものだったのである。

文=韓ドラLIFE編集部

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