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接客中に火災!!客優先で避難させるも「なぜ逃げない!?」避難中でも店に入ろうとする客たち…危機感のなさが火事より怖い【作者に聞く】

  • 2026.4.13
火災発生のアナウンスが流れているにも関わらず、店内に入ってこようとするお客。なぜ逃げない!? 画像提供:オムニウッチー(@omni_uttii821)
火災発生のアナウンスが流れているにも関わらず、店内に入ってこようとするお客。なぜ逃げない!? 画像提供:オムニウッチー(@omni_uttii821)

雑貨店で働くオムニウッチー(@omni_uttii821)さんが描いた実録漫画「勤務中に火災にあった話」は、商業施設で実際に起きた火災の一部始終を描いた作品だ。ある日突然、いつもの勤務中に発生した火災。だが、本当に衝撃だったのは炎そのものよりも、“その場にいた人たちの反応”だったのかもしれない。

開店1時間後に火災発生!

勤務中に火災にあった話1-1 画像提供:オムニウッチー(@omni_uttii821)
勤務中に火災にあった話1-1 画像提供:オムニウッチー(@omni_uttii821)
勤務中に火災にあった話1-2 画像提供:オムニウッチー(@omni_uttii821)
勤務中に火災にあった話1-2 画像提供:オムニウッチー(@omni_uttii821)
勤務中に火災にあった話1-3 画像提供:オムニウッチー(@omni_uttii821)
勤務中に火災にあった話1-3 画像提供:オムニウッチー(@omni_uttii821)

異変が起きたのは、開店から1時間ほど経ったころだった。店内に漂ってきたのは、どこか焚き火のようなにおい。店舗が入口付近にあったこともあり、オムニウッチーさんは「近所で何か燃やしているのかな」と、最初はその程度に受け止めていたという。

ところがその直後、どこか慌ただしいアナウンスが流れた。その瞬間、「このアナウンスって火災が起きたことを従業員に知らせる隠語なんじゃ」と直感したそうだ。まだ確信はない。それでも、なんとなく空気がざわつき始めていた。

“訓練していたのに動けない”現実の怖さ

隣にいた従業員が「なんか、煙が…」とつぶやき、気づけば事務所のスタッフが消火器を持って走っていた。さらに追い打ちをかけるように、「火災が発生しました。従業員の指示に従って、避難してください」と明確なアナウンスが入る。そこでようやく、点と点がつながった。

避難訓練は受けていた。それでも、実際に火災が起きたときには「全く体が動かなかった」とオムニウッチーさんは振り返る。頭では理解していても、現実に火災が起きているという事実を、身体がうまく受け止めきれない。こうした“思考停止”のような状態もまた、火災の怖さのひとつだろう。

えっ、なんで逃げないの!?火災そのものよりも怖かったこと

店内では「従業員はお客様に避難指示を!」と、事務所のスタッフが声を張り上げながら回っていた。だが、肝心のお客さんたちの反応は想像以上に鈍かったという。「誤報じゃない?」「なんか鳴ってるね」と、どこか他人事のような空気が流れていたのだ。

さらに驚いたのは、避難指示が出ているにもかかわらず、何事もないように店舗に入ってこようとする人までいたことだった。火災そのものへの恐怖ももちろんあるが、非常時に「今は逃げるべき状況だ」と伝えても、すぐには伝わらない現実のほうが、現場ではずっと厄介だったのかもしれない。

この経験を通して、オムニウッチーさんは「実際に避難を呼びかけても全然避難しないお客様が多いことにビックリしました」と語っている。そして、「店舗で火災に遭遇した際は、従業員の指示に従っていただきたいです」と呼びかける。その言葉には、実際に現場で混乱を目の当たりにした人ならではの重みがある。

火は消えても被害は消えない

幸いにも、お客さんや従業員に大きな人的被害はなかった。しかし、火災が収まったあとに広がっていた光景は、決して“無事だった”の一言では片づけられないものだったという。

「お客様や従業員が無事だったのはよかったのですが、消火後の店内はこんなにも悲惨なものなのかと驚きました」。そう振り返るオムニウッチーさんの言葉どおり、スプリンクラーが作動した店内は水浸しになっていた。リニューアル直後だったこともあり、そのショックはなおさら大きかったようだ。

さらに、出火元となった飲食店から謝罪はあったものの、お詫びの品として渡されたのは「1個60円のシュークリーム10個」だったという。もちろん、金額の問題だけではない。現場で働いていた人たちの混乱や、その後の営業停止による影響を思えば、その“軽さ”にやるせなさを覚える人も少なくないだろう。営業を再開できたのは、火災から2週間後のことだった。

火災は、燃えている瞬間だけが恐ろしいわけではない。異変に気づいたときの迷い、避難が進まないもどかしさ、そして消火後に残る現実まで含めて、人をじわじわ追い詰めてくる。本作は、そんな“現場でしかわからない怖さ”を、リアルな温度感で突きつけてくる実録漫画である。

取材協力:オムニウッチー(@omni_uttii821)

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