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突然の病で後遺症「むしろラッキー」 右半身まひのフルート奏者・建築家を追った映画が札幌で上映

  • 2026.4.3

突然の病気など、抗えないものに巡り合ったとき、あなたならどう向き合いますか?

フルート奏者で建築家の畠中秀幸さん。15年前、脳内出血で倒れ、右半身まひの後遺症を負いました。
しかし畠中さんは、「むしろこの体になったことの方がラッキーだ」と話します。

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その言葉の理由はどこにあるのか。畠中さんが奏でる「音楽の力」とは。
1年の密着取材で制作したドキュメンタリー映画『矛盾に抱かれて 音楽 建築 哲学 悲哀 循環』が、札幌で上映されます。
監督に映画に込めた思いや、見どころを聞きました。

まひをプラスにとらえる

3月から始まった「TBSドキュメンタリー映画祭2026」。東京や大阪などでの上映を経て、4月4日からは札幌市中央区のシアターキノで、全16作品のうち12作品が上映されます。

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開催を記念したイベントでは、チェアマンをつとめる爆笑問題の太田光さんが全作品の中から「気になる1本」を発表しました。そこで選ばれたのが、HBC制作の映画『矛盾に抱かれて 音楽 建築 哲学 悲哀 循環』です。

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太田さんは「マイナスではなくて芸術家としてはこれはプラスなんだととらえて、音楽活動・哲学・建築を前に推し進めて世界観を作っていく、この姿は感動しました」と話します。

右半身まひが「愛おしい」

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HBCフレックス・時崎愛悠監督

時崎愛悠監督は、畠中さんが各地でフルートを演奏したり、新たな建築と向き合ったりする姿を1年間追い続けました。
映画化にあたって、こだわったのは「景色」と「フルートの音色」です。

畠中さんは、慰霊の旅として「沖縄戦の縮図」と言われた沖縄県伊江村で艦砲射撃を受けた建物や、原爆が投下された広島の被ばくした木の下、原爆ドームなどを訪れ、慰霊演奏を行いました。

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演奏するのは、ユニットを組む小川紗綾佳さんが作曲した、「雪の翼」という曲です。畠中さんのフルートから奏でられる音が、悲しみに立ち向かう勇気をくれると感じたことから生まれた曲だといいます。

時崎監督は、「私も取材中に何度も聞きましたが、雪景色が浮かんだり、春の訪れを感じたり、同じ曲なのに聞く瞬間によっていろいろな感じ方のできる素敵な曲だと感じました。その音楽の力に驚きました」と話します。

かつて傷を負った場所で響く、畠中さんのフルートの音色は、聞く人々に何をもたらしたのか。劇場で追体験することができます。

今の自分にできることを

畠中さんは、「今は、右半身のほうが愛おしいですよ。できないから。右半身を頑張ろうねって言っている左も尊いし、一生懸命できることを頑張っている右も尊いじゃないですか」と話します。

時崎監督は、畠中さんの姿に「人生のヒントがたくさん詰め込まれている」と感じたといいます。

「麻痺の体をラッキーだとプラスに捉えて、積極的に演奏活動したり、農業と音楽を掛け合わせた新しい施設の作成、命の大切さを子どもたちにつたえる活動など幅広くおこなっている人です。それは、一見すると病気に負けないでなんでもできる人に見えるかもしれません。

しかし、まひが進行するなかで懸命に今の自分にできることを探し続けている人です。考えた先に子どもたちの笑顔や未来に何を残していくべきか、本気で悩んで本気で実現しようとする熱い人です。映画ではその姿に触れていただきたいです」

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ドキュメンタリー映画『矛盾に抱かれて 音楽 建築 哲学 悲哀 循環』は、4月4日(土)と6日(月)に、札幌のシアターキノで上映されます。

4日の上映後には舞台挨拶のほか、畠中秀幸さんと小川紗綾佳さんによる生演奏も行われる予定です。

上映日時

①4月4日(土)午後0時10分~ 上映後、舞台挨拶・生演奏
②4月4日(土)午後0時50分~ 上演後、舞台挨拶・生演奏
③4月6日(月)午後4時45分~

劇場

・シアターキノ(北海道札幌市中央区南3条西6丁目南3条グランドビル 2F)

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シアターキノではほか11作品が上映されます。各作品の詳細は「TBSドキュメンタリー映画祭2026」公式サイトから、上映時間は「シアターキノ」ホームページからご確認ください。

後編の記事では、HBC佐藤彩アナウンサーが映画を見た感想と見どころをご紹介します。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部IKU

※掲載の内容は記事執筆時(2026年4月)の情報に基づきます

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