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【月刊新作映画レビュー】『落下音』ほか4月はコレ観なきゃマンスリー

  • 2026.4.3

4月3日(金)公開『落下音』

1910年代、アルマは自分と同じ名前の幼くして死んだ少女の気配を感じ、死に興味を抱く。1940年代、エリカは片脚を失った叔父に欲望を抱いている。1980年代、思うままに生きたいと願いながら、周囲の視線に怯えるアンゲリカ。そして現代に生きるレンカは孤独感に蝕まれている。戦争の歴史が色濃い北ドイツにある地方の農場。同じ場所で時を超えて、誰にも言えない感情に恐怖を抱く少女たち。苦しむ女性たちを目の当たりにしながら黙っているしかない、抑え込まれてきた記憶が百年の時を超えて、行き来する。本作が長編第2作目となるマーシャ・シリンスキが監督・脚本を手がけ、カンヌ国際映画祭コンペティション部門にて審査員賞を受賞。アカデミー賞のドイツ代表にも選出された。

監督・脚本/マーシャ・シリンスキ

キャスト/ハンナ・ヘクト、レーア・ドリンダ、 レナ・ウルツェンドウスキ、レーニ・ガイゼラーほか

4月3日(金)公開『ザ・ブライド!』

孤独な怪物、フランケンシュタインと墓場から蘇ったブライドが繰り広げる愛と破壊の逃避行を描いたロマンススリラー。1930年代シカゴ。孤独に耐えかねたフランケンシュタインから伴侶が欲しいと頼まれたユーフォロニウス博士は女性の遺体を彼の花嫁として蘇らせる。二人は騒動を起こし、追われる身となるが、腐った世の中に中指を突き立てるブライドの媚びない姿勢はいつしか女性たちの憧れとなり、社会全体を揺り動かしていく。監督・脚本は『ロスト・ドーター』で高く評価された俳優マギー・ギレンホール。彼女の才能に魅せられた豪華キャストも見どころ。激しい愛で結ばれるフランケンシュタインとブライドを演技派クリスチャン・ベールと『ハムネット』で先日、オスカーを受賞して話題のジェシー・バックリーが力の限りに熱演。

監督/マギー・ギレンホール

キャスト/ジェシー・バックリー、クリスチャン・ベール、ピーター・サースガード、アネット・ベニング、ジェイク・ギレンホール、ペネロペ・クルスほか

4月24日(金)公開『オールド・オーク』

ケン・ローチ監督が「最後の作品」と語る、『わたしは、ダニエル・ブレイク』『家族を想うとき』に続く「イギリス北東部3部作」最終章。イギリス北東部の炭鉱町にある唯一のパブ、「オールド・オーク」。厳しい状況に陥っている住民たちにとって、そこは唯一の安らぎの場所だった。ところがシリア難民の受け入れによって、街の様子は一変。パブは諍いの場に変貌してしまう。オーナーのTJは迷いながらもシリアから来た女性ヤラと友情を育み、困窮する町の人々とシリア難民のための食堂を開こうとするが……。貧困で分断が止まらない世の中に巨匠が伝えたいメッセージが心に染み渡る。『わたしは、ダニエル・ブレイク』『家族を想うとき』にも出演しているデイヴ・ターナーがパブの主人役。

監督/ケン・ローチ

キャスト/デイヴ・ターナー、エブラ・マリ、クレア・ロッジャーソン、デビー・ハニーウッドほか

4月24日(金)公開『ツイッギー』

1960年代を象徴する存在であるツイッギーの初めての公認ドキュメンタリー。16歳でモデルデビューを果たしたツイッギーは瞬く間にスターの階段を駆け上る。それまで上流者階級の仕事だったイギリスのモデル業界で彼女は労働者階級出身。背もさほど高くなく、何より、グラマーな女性が重宝されるなか、小枝のように細い体の持ち主だった。それでも唯一無二の個性で、マリー・クワントのミニスカートを着こなすと、世界中がミニスカートブームに。自分らしい表現を求め、やがて女優業へ。誰にも縛られず、独自のセンスで生き抜いてきた彼女の柔軟な生き方、そして現在も変わらず、チャーミングな姿に魅了される。監督はドキュメンタリー映画『マリー・クワント スウィンギング・ロンドンの伝説』も手がけたサディ・フロスト。ツイッギーと家族ぐるみの付き合いのあるポールとステラ・マッカートニー父娘も出演。

監督/サディ・フロスト

キャスト/ツイッギー、ダスティン・ホフマン、ブルック・シールズ、ポール・マッカートニー、ステラ・マッカートニー、シエナ・ミラーほか

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