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「健康のつもりが逆効果」管理栄養士が警告。実は『腎臓病』のリスクを高めている…意外とやりがちな“サプリのNGな飲み方”

  • 2026.4.27
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

健康を意識してサプリメントやプロテインを積極的に摂っている方も多いのではないでしょうか。しかし、良かれと思って続けている習慣が、実は腎臓に大きな負担をかけているかもしれません。

腎臓は血液をろ過する大切な臓器ですが、食事内容や日々の摂取物から直接的な影響を受けやすい繊細な存在です。 特にサプリメントや薬との付き合い方を見直さないと、知らないうちに腎臓をフル稼働させてしまっている恐れがあります。

そこで今回は、管理栄養士の工藤まりえさんに、健康のつもりが逆効果なサプリの飲み方や、腎臓への負担を減らし、長く健康を守るための正しい習慣についてお話を伺いました。

なぜ食事内容が直結する?腎臓が担う「ろ過装置」の役割

---そもそも、なぜ食事や飲酒といった日常的な習慣が、腎臓に負担をかけてしまうのでしょうか?

工藤まりえさん:

「腎臓は、体内の“ろ過装置”のような役割を担っていて、血液中の余分な老廃物をこし取り、尿として外に出す大切な臓器です。日々の食事内容がそのまま腎臓の仕事量に直結するため、実はとても影響を受けやすいんです。

例えば、塩分の多い食事が続くと血圧が上がりやすくなり、腎臓の血管に負担がかかります。また、高たんぱく・高脂質な食事も、代謝の過程で老廃物が増えるため、その分だけ腎臓の処理の負担も大きくなります。さらに、飲酒の習慣がある場合も、アルコールの分解や体内バランスの調整によって、腎臓はより多く働くことになります。

こうした日常的な負担があるところに、市販薬やサプリメントが加わると注意が必要です。特に複数の製品を併用していると、ビタミンやミネラル、たんぱく質などが知らないうちに過剰になることも少なくありません。『体に良いから』と続けているうちに、排出する成分が増えてしまい、腎臓が常にフル稼働の状態になってしまうんです。

また、『多めに飲んだほうが効きそう』『長く続けるほど良さそう』といったイメージを持つ方も多いのですが、必要量を超えた分は体に活かされず、結局は腎臓で処理されることになります。

このように、腎臓への負担は、食生活や飲酒といった日々の積み重ねに加えて、サプリメントやプロテインの摂り方によっても大きく左右されます。知らず知らずのうちに“負担をかけすぎていないか”を見直すことが大切ですね。」

健康食品が負担に?サプリメントとプロテインの「摂りすぎ」注意点

---健康のために摂っているサプリメントやプロテインが、なぜ腎臓に影響を及ぼすのでしょうか? 

工藤まりえさん:

「ポイントは、『体に良い成分でも、摂りすぎれば負担になる』という点です。サプリメントや健康食品は薬ではありませんが、体内に入れば代謝され、不要な分は腎臓でろ過・排出されます。そのため、量や組み合わせによっては腎臓に負担がかかることがあるんですね。

例えばプロテインは、筋肉づくりに役立つ一方で、過剰に摂取するとたんぱく質の代謝で発生する老廃物(尿素など)が増えます。これを処理するために腎臓がフル稼働の状態になり、負担が蓄積しやすくなります。

またビタミンも、種類によって注意点が異なります。ビタミンB群やCといった水溶性ビタミンは余分な分が尿として排出されますが、その分だけ腎臓の処理量は増えます。一方で、ビタミンA・D・E・Kなどの脂溶性ビタミンは体内に蓄積しやすく、過剰に摂ることで体内バランスを崩し、結果的に腎臓へ影響を及ぼすこともあります。

さらに、健康茶やサプリメントの中には利尿作用をうたうものもありますが、こうした作用が強いものを日常的に取り入れると、腎臓に余計な負担がかかる場合もあります。加えて、複数の商品を併用することで成分が重複し、知らないうちに過剰摂取になっているケースも少なくありません。

このように、健康のためを思っての習慣によって、腎臓が休む間もなく働き続ける状態になります。『体に良いから多く摂る』のではなく、自分にとって適切な量を見極めることが、結果的に腎臓を守ることにつながっていきます。」

今日からできる!腎臓を守るための「見直し」アクション

---腎臓への負担を減らすために、私たちは具体的にどのような対策をすべきでしょうか? 

工藤まりえさん:

「まず取り組んでほしいのが、『今飲んでいるものを書き出す』ことです。

サプリメントや市販薬、健康茶などを一度すべてリストアップしてみると、『こんなに飲んでいたんだ』と気づく方も多いと思います。そのうえで、それぞれの目的と主成分を確認し、同じ成分が重複していないかを見比べてみてください。

次に見直したいのが、『摂取量』と『頻度』です。パッケージに記載されている目安量を守るのは大前提ですが、複数の商品を併用している場合は合計量で考えることが大切です。例えば、プロテインを飲んでいる日に高たんぱくな食事が重なっていないか、ビタミン剤と栄養ドリンクを一緒にとっていないかなど、具体的に振り返ってみましょう。

また、市販品を選ぶ際は『成分がシンプルなもの』を意識するのもポイントです。成分が多い製品は一見お得に感じますが、その分、不要な成分まで摂ってしまう可能性があります。目的に対してピンポイントで選ぶほうが、体への負担は抑えやすくなります。

さらに、一定期間ごとに見直す習慣もおすすめです。疲労回復や美容、筋力アップなど目的に合わせて、1〜2ヶ月ごとに『これは今も必要?』と立ち止まるだけでも、過剰な継続を防ぐことができます。

こうした小さな見直しを積み重ねることで、無理なく腎臓への負担を減らすことができます。『とりあえず全部続ける』のではなく、『必要なものを、適量で取り入れる』。このシンプルな意識が、いちばんの予防につながりますよ。」

まずは「把握すること」から。腎臓と長く付き合う習慣づくり

今回、腎臓の働きを学び、日々の「健康習慣」を見直す重要性がよく分かりました。体に良いと思って選んでいたものが、実は腎臓を酷使させる原因になっていたとは驚きです。

「とりあえず全部続ける」のをやめて、まずは飲んでいるものをリストアップすることから始めてみませんか。自分の体に必要な適量を見極め、引き算の意識を持つことが、一生付き合っていく大切な臓器を守る第一歩になります。


監修者:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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