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「太りにくい」主食を“白米→玄米”に変更→体重が減るはずが…かえって身体に起こる“意外な不調”【管理栄養士が解説】

  • 2026.5.22
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

健康意識の高まりとともに、白米を玄米に切り替える人が増えています。食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富で「体に良い」「太りにくい」というイメージが強い玄米ですが、いざ取り入れてみると「思ったより体重が減らない」「逆に便秘が悪化した」という悩みを持つ方も少なくありません。

なぜ、健康に良いはずの玄米でそのような不調が起きてしまうのでしょうか。実は、その裏には知っておくべき「落とし穴」が存在します。今回は、無理なく健康的に玄米を取り入れるためのヒントを専門家に伺いました。

なぜ「玄米食」で便秘が悪化する?よくある誤解と身体の反応

---「健康のために白米を玄米に変えたのに痩せない」「便秘で体が重く感じる」という相談をよく受けます。体に良いはずの玄米で、なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

工藤まりえさん:

「玄米は白米より食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富で、健康的なイメージが強い食品です。玄米に多く含まれる不溶性食物繊維は、腸を刺激して便通を助ける働きがありますが、人によっては逆にお腹が張ったり、便が硬くなったりすることがあります。
もともと食物繊維が少ない食生活だった方が急に毎食玄米にしたり、水分が足りていなかったり、よく噛まずに食べていたりすると、腸がうまく対応しきれないこともあるのです。」

「玄米なら大丈夫」という油断が招く?「食べ過ぎ」と「胃腸の負担」

---「玄米だから多少多く食べても大丈夫」という心理で食べている方も多いようですが、これはダイエットにおいてどのような影響があるのでしょうか?

工藤まりえさん:

「まず知っておきたいのは、玄米は健康的な食品ではありますが、『食べるだけで痩せる食品』ではないという点です。白米に比べて食物繊維や栄養素は豊富ですが、カロリーが大きく低いわけではありません。そのため、『玄米だから大丈夫』と安心して量が増えると、結果的にエネルギーの摂り過ぎにつながる可能性があります。

また、玄米は消化に時間がかかる食品でもあります。特に、もともと胃腸が弱い方や便秘傾向の方が急に毎食玄米へ切り替えると、お腹の張りや重さを感じやすくなることがあります。食物繊維は腸に良いイメージがありますが、水分不足や咀嚼不足が重なると、かえって腸の負担を増やしてしまいかねません。

さらに見落とされやすいのが食べるタイミングです。例えば夜遅い時間の夕食で玄米をしっかり食べると、消化が追いつかず、翌朝も胃腸の重さやだるさが残ることがあります。『代謝が落ちる』というよりは、便秘や胃腸の不調による小さな不調の積み重ねで、体のリズムが乱れていくイメージです。」

無理なく続けられる!玄米と上手に付き合うための「取り入れ方」

---健康のために玄米を食生活に取り入れたい場合、どのような方法がおすすめでしょうか?

工藤まりえさん:

「玄米を取り入れるなら、最初から『白米を全部玄米に変える』よりも、白米と混ぜて少しずつ慣らしていく方法がおすすめです。特に便秘傾向がある方は、いきなり毎食100%玄米にするのではなく、まずは白米に2〜3割ほど混ぜるくらいから始めると、胃腸への負担を抑えやすくなります。

また意外と見落とされやすいのが、『おいしさ』や『満足感』の部分です。玄米は白米に比べて独特の食感や風味があり、人によっては満足感が得にくいことがあります。その不足感を埋めるように、おかずや間食が増えてしまっては本末転倒です。無理に100%玄米にこだわらず、『おいしく続けられる割合』を探していくことも大切です。

食物繊維やビタミン、ミネラルを増やしたいなら、選択肢は玄米だけではありません。もち麦や雑穀を混ぜる方法も取り入れやすく、食感や味の変化も楽しめます。また、ご飯のボリュームは保ちながら糖質量を少し抑えたい場合には、細かく刻んだ白滝を混ぜる方法もおすすめです。」

健康に良いものほど頑張りすぎない。自分に合うスタイルを見つけよう

玄米そのものが「良い・悪い」という単純な話ではありません。大切なのは、自分の体質や生活リズムに合った取り入れ方を見つけることです。

健康に良いものほど、頑張りすぎて無理を重ねるのではなく、自分の体に心地よい方法を探していくことが大切です。まずは白米に少し混ぜるところから始めるなど、無理のない範囲で継続することが、結果的に健康維持への近道になります。


監修者:工藤まりえ
大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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