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「これ一つで栄養が摂れる」“完全栄養食”を食べ続けた人の末路…→6ヶ月後、30代女性を襲った“驚愕の事態”【管理栄養士は見た】

  • 2026.4.22
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出出典元:photoAC(※画像はイメージです)

スポーツジムの管理栄養士として、栄養面からダイエットや健康維持のサポートをしている工藤まりえです。

働き盛りの30歳女性・Fさんは、忙しさから“完全栄養食”をうたうパンや食品を日常的に取り入れるようになりました。「これさえ食べていれば栄養は大丈夫」という安心感から、食事を深く考えずに済むこともあり、習慣化していきます。

間食としてお菓子を食べるより、完全栄養食を選ぶようになっていたところ、ある日、体重が大きく増えていることに気づきました。“完全=いくら食べてもいい”という誤った認識が、食事全体のバランスを崩していたケースをご紹介します。

「これだけで”完全に”整うはず」という安心感

30歳のFさんは、仕事に追われる毎日を送っていました。もともと自炊が得意ではなく、「食事に時間をかけられない」ことが悩みのひとつ。朝はぎりぎりに家を出て、昼も仕事の合間に手早く済ませることがほとんどでした。

そんな中で出会ったのが、“完全栄養食”をうたうパンや食品です。気になってパッケージを詳しく見てみると、たんぱく質やビタミン、ミネラルまでしっかり設計されていることがわかり、「これひとつで必要な栄養が摂れるなら助かる」と感じました。

手軽さと安心感から、朝食と昼食はそれで済ませる生活に。食事内容を細かく考えなくていいこともあり、「これだけ食べていれば大丈夫」という意識が自然と定着していきました。

さらに、間食もスナック菓子を食べるより体に良いものを、という意識で完全栄養タイプのパンなどを選ぶようになり、「ヘルシーな選択ができている」という実感も後押しに。気づけば、1日の中でそれらを口にする回数は少しずつ増えていきました。

”完全に”整っているはずなのに起きた変化

そんな生活を続ける中で、Fさんはある変化に気づきます。なんだか体がだるくて、肌の調子も悪く、髪にも艶がない。加えて、久しぶりに測った体重が、以前よりも明らかに増えていたのです。「ちゃんと栄養は取っているのに」「特別に食べすぎているつもりはないのに」と戸惑いながらも、運動不足を疑ってジムに入会し、あわせて栄養相談も受けることにしました。

そこで見えてきたのは、「何を食べているか」ではなく「どう食べているか」の問題でした。1食分として設計されているものを間食として足していたり、逆に半分だけで済ませる日があったりと、摂り方にばらつきがあったのです。その結果、食べすぎる日と足りない日が混ざり、1日のバランスが大きく崩れていました。

栄養の中身を見ると、脂質やたんぱく質は多くなりすぎる日がある一方で、ビタミンやミネラル、食物繊維はしっかり摂れている状態。数字だけ見れば整っているようにも見えますが、それがそのまま“いい食事”とは限りません。

さらに、内容が単調で満足感が得にくく、「もう少し食べたい」が続きやすい状態に。間食が増え、食事のタイミングも乱れがちに。「整っているはず」という思い込みが、全体の崩れに気づきにくくしていました。

手軽さとバランスを両立するために

忙しい毎日の中では、食事の優先順位が下がってしまうのは自然なことです。Fさんも同じでした。ただ、食事が整うと体調が安定し、結果的に仕事のパフォーマンスも上がっていきます。今回のポイントは、Fさん自身が「食事の整え方」をきちんと学ぶ機会がなかったことでした。

そこで取り組んだのは、生活に合わせた“食事の型”づくりです。完全栄養食は1日1回までと決め、朝と夕食で調整。朝はトーストをベースに、ハム&チーズか納豆の2パターンに固定し、余裕があれば前日のスープもプラスします。昼は、可能であればたんぱく質とサラダを組み合わせ、難しい日は完全栄養パンに頼る形に。いずれも「しっかり噛む」ことを意識しました。夜は、鍋や蒸し料理など手軽に用意できるものを中心に、カット野菜も活用します。あらかじめパターンを決めておくことで、忙しくても迷わず選べるようになります。

完全栄養食が悪いわけではありません。むしろ、使い方次第で忙しい毎日の強い味方になります。ただ、「これだけで大丈夫」と任せきりにするのではなく、自分の生活の中でどう取り入れるかが大切です。少し整える意識を持つだけで、無理なく続く食事に変わっていきます。


執筆・監修:工藤まりえ
大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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