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『なぜかお金が貯まらない人』は“クローゼット”に共通点があった。貯金できない人がやりがちな、“買い物のクセ”とは?

  • 2026.4.28
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

クローゼットが服で溢れているのに、なぜか着る服がない。買い物をしたときは満足感があるはずなのに、気づけば家計が苦しい。

実はこの悩み、クローゼットの状態と金銭感覚が密接に関係していることをご存知でしょうか。なぜ部屋の状態と「お金の使い方の乱れ」が連動してしまうのか、そして、無駄な買い物を減らして「本当に必要なもの」を見極めるにはどうすればいいのか。

今回は、クローゼットと家計の両方を整えるための、驚くほどシンプルな解決策について解説します。

なぜ「クローゼットの乱れ」が「お金の使い方の乱れ」につながるのか

---「クローゼットが散らかっていること」と「金銭感覚」にはどのような関係があるのでしょうか?

石坂貴史さん:

「クローゼットの状態と金銭感覚が連動する理由は、『把握していないものに対しては判断が甘くなる』という人の性質にあります。

クローゼットが整理されていない状態では、『何を持っているか』が曖昧になります。その結果、本来は不要なはずの服でも、『持っていないかもしれない』『必要かもしれない』と感じやすくなります。この曖昧さが、無意識の購入につながります。

これはお金の使い方も同じです。口座残高や支出の内訳を正確に把握していない人ほど、『これくらいなら大丈夫』と感覚で判断しやすくなります。つまり、物の管理とお金の管理はどちらも『見える化されているかどうか』で意思決定の精度が変わります。

さらに、買い物には感情の影響も強く出ます。ストレスや気分転換のために買う場合、その場の満足が優先され、必要性の検討が後回しになります。クローゼットが整っていない人は、この『感情優先の判断』を繰り返しているケースが多いです。

結果として、『何となく買う→管理できない→また何となく買う』という循環が生まれます。この循環は、クローゼットと家計の両方で同時に起きます。

整理されている状態とは、単にきれいであることではなく、『自分が何を持っているかを説明できる状態』です。この状態が保たれている人は、買い物でも同じように『これは本当に必要か』を冷静に判断できます。つまり、クローゼットは金銭感覚の外側にある問題ではなく、判断力そのものが表れている場所といえます。」

「タグ付きの服」が残ってしまう人に見られる共通の心理

---クローゼットにタグ付きの服が残ってしまう人には、どのような特徴があるのでしょうか?

石坂貴史さん:

タグ付きの服が残る人に共通するのは、『購入時点では判断したつもりでも、実際には使う場面まで考えていない』という点です。

多くの場合、『安い』『流行っている』『何となく良さそう』といった理由で購入が決まっています。しかし、『いつ・どこで・何と合わせて着るか』まで具体的に想定されていません。このため、購入後に使う場面がなく、そのまま保管され続けます。この状態は、お金が貯まらない人の典型的なパターンと一致します。

つまり、『支出の目的が曖昧』ということです。必要な支出であれば使われますが、目的が曖昧な支出は使われずに終わります。服であれば着られず、サービスであれば利用されません。

また、『損をしたくない』という心理も関係します。セールや割引を見ると、『今買わないと損』と感じやすくなります。しかし実際には、使わないものを買う方が結果的には損です。この判断の逆転が起きていることに気づいていないケースが多いです。

さらに、過去の失敗を振り返らない傾向もあります。タグ付きの服があるにもかかわらず、その理由を分析せずに次の買い物をしてしまいます。本来は『なぜ着なかったのか』を考えることで、次の判断の精度が上がりますが、それが行われていません。

注意すべき点は、『買うときの満足』と『使うときの価値』を分けて考えることです。お金が貯まる人は、後者を基準に判断します。一方、貯まらない人は前者で判断しています。この違いが、クローゼットの状態と貯蓄額の差として現れます。」

無駄な買い物を劇的に減らす「判断の順番」を変える習慣

---服を買うときの失敗を減らし、無駄な支出を抑えるためには、具体的に何から始めればよいのでしょうか?

石坂貴史さん:

「明日から取り組むべき行動は一つで十分です。それは、『新しく買う前に、同じ用途の服をすべて出して確認する』という習慣です。

たとえば、トップスを買おうとした場合、まずクローゼットの中にあるトップスを一度すべて見直します。このとき大切なのは、『持っているかどうか』ではなく、『実際に使っているかどうか』に目を向けることです。

この確認を行う際は、次の点を意識すると判断がぶれにくくなります。

  • 同じ用途の服を一度すべて出して全体を把握する
  • 似た服や、長く使っていない服がないかを確認する
  • 『持っている数』ではなく『使っている頻度』で考える
  • 確認したうえで購入するかどうかを決める
  • 迷う場合はその場で決めず、一度持ち帰る

この一手間を入れるだけで、『似たものをすでに持っている』『使っていない服がある』といった事実に気づきやすくなります。その結果、勢いでの購入は自然と減っていきます。

重要なのは、判断の順番を変えることです。これまでは『欲しいと思う→購入する→後で考える』という流れになりがちですが、『確認する→必要なら購入する』という順番に変えるだけで、無駄な支出は抑えられます。

さらに、この習慣を続けることで、自分の傾向も見えてきます。たとえば『似た色ばかり選んでいる』『実際に着る服が限られている』といった偏りです。こうした気づきは、そのままお金の使い方の見直しにもつながります。

大切なのは、最初から完璧を目指すことではありません。買う前に一度立ち止まり、今あるものを確認する、このシンプルな行動を積み重ねることが、クローゼットと家計の両方を整える第一歩になります。」

クローゼットを整えることは、人生の「判断力」を整えること

クローゼットの整理と家計の管理、一見すると無関係に思える両者ですが、実はどちらも「現状を把握し、冷静に判断する」というプロセスにおいて共通しています。

今回のアドバイスで何より印象的だったのは、「整理とはきれいであることではなく、自分が何を持っているかを説明できること」という視点です。これは、自分の資産状況を把握し、必要か否かを冷静に見極める、まさに家計管理の極意そのものです。

明日からできる「買う前にすべて出して確認する」という小さな一手間。この「確認してから買う」という習慣を定着させることで、クローゼットの乱れと共に、無意識の浪費も整理されていくはずです。


監修者:石坂貴史
証券会社IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー・証券外務員)、マネーシップス代表。累計1,200件以上の相談対応に加え、金融記事の制作・校正・監修の対応を行っています。専門は「金融・経済、不動産、保険、相続、税制」。資産運用やライフプラン設計では、分散投資の考え方と人の心理を踏まえた行動設計をもとにサポートしています。 保有資格:証券外務員一種、2級FP技能士、AFP、NISA取引アドバイザー、日本証券アナリスト協会認定 資産形成コンサルタント、金融リテラシー検定

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