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「日本であなたと暮らしたい」台湾美女の指示で“700万円”アプリに送金→数日後、画面を確認すると…40代男性が見た“驚きの文言”

  • 2026.4.27
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。弁護士の谷崎です。

最近、「国際ロマンス詐欺」が流行しています。海外在住の成功した男女を自称する人物が、SNSやマッチングアプリ上で出会いを求める被害者と接触。最初は親密な関係を築きつつ、被害者が恋愛感情を抱く段階になると結婚をほのめかしながら、「二人の結婚資金にするため」等の名目で多額の金銭を送金させ、限界まで金銭を騙し取ってから音信不通になる、という詐欺の手口です。

今回はそんな詐欺被害の例をご紹介します。

マッチングアプリで知り合った「台湾在住女性」

都内のIT企業に勤める、40代男性・Aさん(仮名)は、仕事一筋で40代まで独身を貫いてきました。

このままだと自分は一人で老いていくのではないかという孤独感を抱いたAさんは、何の気なしにマッチングアプリに登録。

すると、台湾在住を自称する「ラン」という女性と知り合いました。ランから送られてきた写真はモデル顔負けの魅力的な外見で、またランとのやり取りは流ちょうな日本語でのメッセージで知性に溢れており、たまに間違える日本語のことわざや言い回しも、Aさんには可愛らしく映りました。

ランは、「大学で日本語を学び、現在は台北の投資銀行に勤めている、いつかは日本で暮らしたい」などと語り、次第にAさんに好意があるような素振りを見せるようになったのです。Aさんもすぐにランに好意を抱くようになり、お互いメッセージで愛の言葉を交わすようになりました。Aさんはランに一度も会ったことがなく、電話で声を聴いたこともありませんでしたが、恋は盲目で、一切疑問を抱くことはありませんでした。

指示された「投資アプリ」に700万円を送金

そんな関係が2か月ほど続いたある日、ランから「いつか日本であなたと暮らしたい」「結婚後は日本の海沿いに小さな家を買いたいから、2人で資産を増やしましょう」といったメッセージが届いたのです。結婚後の生活を具体的にイメージさせる言葉に、Aさんはランのことをすっかり信用して資産運用を始める気になりました。

Aさんはこれまで投資とは無縁の生活でしたが、ランが言うには、「自分には仕事のノウハウがあるので、任せてもらえればすべて上手く行く」とのこと。

そして、とある投資アプリをダウンロードするよう指示されたのです。アプリはすべて英語で表示され、Aさんには良く分かりませんでしたが、ランの指示に従って、アプリに表示された海外口座に送金するようになりました。

送金は最初は数万円程度でしたが、アプリの表示では資産がどんどん増えていき、ランの甘い言葉に載せられて、これまで貯めてきた500万円の預金をすべて送金してしまったのです。そこでAさんはランに、これ以上送金ができないと伝えましたが、ランは現在相場が上がり調子のため、借金をしてでも入金するよう指示。ランに嫌われたくない一心のAさんは、言われるがまま消費者金融や銀行を回って700万円を借り入れ、口座に送金してしまいました。

ランは行方知れず、残ったのは700万円の借金

貸金業者への最初の返済日が近づいてきましたが、到底Aさんの手持ち現金で払える金額額ではありません。

そこでAさんはアプリ口座から出金しようと操作しましたが、英語で「手数料が必要」「税金の未払いがある」と表示され、出金ができませんでした。困ったAさんはランに助けを求めるメッセージを送りましたが、ランからは一切反応なし。そして、それを最後にランとの連絡は途絶えてしまったのです。Aさんの手元に残ったのは、返済の目処が立たない700万円の借金だけでした。

弁護士に相談し「自己破産」

業者への返済も滞り、借金の督促に耐えかねたAさんは、弁護士に相談。

弁護士は、国際ロマンス詐欺の巧妙さと、被害金の回収が極めて困難である現実を説明したうえで、Aさんの700万円の借金については「自己破産」という法的な解決策を提示しました。最初は自己破産という響きに躊躇したAさんでしたが、かといって借金を返済するあてがあるわけでもなく、結局弁護士に自己破産を依頼することになりました。

弁護士の説明では、投資で作った借金は原則として免除されないものの、被害にあった経緯を真摯に反省し、生活を立て直す意志があれば、法は再起のチャンスを与えてくれる、とのことです。弁護士の助言に従い、真摯に自己破産手続に取り組んだAさんは、裁判官にも正直に経緯を話しました。その結果、裁判所から免責許可が下り、借金をすべて帳消しにすることができたのです。

恋愛とお金の話は別。怪しいと思ったら専門家に相談

この体験から私たちが学ぶべき教訓は、SNSや出会い系アプリには悪質な人間もいること、一度も対面していない相手からのお金の話は疑ってかかること、特に恋愛感情とお金の話は分けて考えること、少しでも怪しいと思ったら、すぐ専門家や第三者に相談すること、です。

国際ロマンス詐欺については、警察や弁護士会も注意を呼び掛けています。

また日本弁護士連合会などの公式サイトから、信頼できる専門家を探すことができます。今回のように、多額の借金や詐欺被害に悩んでいる場合、まずは専門家への相談を検討してみてはいかがでしょうか。


※実際の事例を参考に再構成したストーリーです。

参考:

SNS型ロマンス詐欺 | 最新の詐欺 | 警察庁・SOS47特殊詐欺対策ページ
国際ロマンス・投資詐欺のFAQ|相談一覧|法律相談・弁護士紹介|第一東京弁護士会

監修者:弁護士  谷崎 翔(アディーレ法律事務所)

早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。アディーレ入所後、2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。第一東京弁護士会所属。

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