1. トップ
  2. 初回TVer“2位”を記録「振り幅に震える」「今回もすばらしい」演技の最高値“更新し続ける”主演女優【日曜・新ドラマ】

初回TVer“2位”を記録「振り幅に震える」「今回もすばらしい」演技の最高値“更新し続ける”主演女優【日曜・新ドラマ】

  • 2026.4.19

見逃し配信サービスTVerで放送翌日にランキング2位を記録したドラマ『エラー』。その中心にいるのが、W主演の一人・志田未来だ。前クール『未来のムスコ』で見せた温かな母親像とは打って変わり、本作では冷えた視線と壊れそうな心を抱える女性を体現している。SNS上でも「今回もすばらしい」「振り幅に震える」と話題の彼女の演技は、なぜここまで人を惹きつけるのか。

※以下本文には放送内容が含まれます。

“外さない”的確な演技

志田未来の演技は、なぜここまで“外さない”のだろう。ドラマ『エラー』で彼女が演じる大迫未央は、まるでこれ以上間違えないように、世間から後ろ指を差されないように生きることを、自らに課したような女性だ。母を失い、感情を押し殺しながら日常を過ごす。その繊細で難度の高い役柄を、志田は圧倒的な精度で体現している。

undefined
志田未来(C)SANKEI

特筆すべきは、まず目の演技だ。視線の動きやわずかな表情の変化で、未央の内面を浮かび上がらせる。泣き叫ぶわけでもなく、言葉を尽くすわけでもない。それでも確かに伝わってくる感情がある。
この語らなさからもたらされるリアリティが、視聴者にとって、そこに実在する人間の所作や心の機微を見ている感覚になる。だからこそ、SNS上で自然と上がる「今回もすばらしい」という声は、単なる称賛にとどまらない。

『未来のムスコ』との違い

しかし今回、それ以上に語られているのが“振り幅”である。
前作『未来のムスコ』で志田未来が演じたのは、未来から来た息子を守る母親。明るく、コミカルで、包容力に満ちた存在だった。それに対して『エラー』の未央は、まるで別人だ。冷えた視線、抑え込まれた感情、他者との距離。表情も声も、すべてが異なる。

このギャップに、視聴者は驚く。W主演の一人である畑芽育演じる中田ユメと接するときも、母の顛末をめぐって暮らしに介入されることに嫌悪感を示したり、はたまた少し心を軟化させた様子を見せたりと、忙しく揺れ動く心情に自分自身が翻弄されているようでもある。

しかし重要なのは、単に“暗い役”を演じているわけではないという点だ。未央は壊れているのではなく、壊れないように踏みとどまっている。その緊張感が、画面越しに伝わってくる。
志田未来は、役ごとに“何を削るか”を選んでいるように見える。感情を出すのではなく抑えることで、より深い表現へと到達しているのだ。

新たな代表作に?演技の現在地

その評価は、数字にも表れている。『エラー』は放送翌日のTVer見逃しランキングで、2位を記録した。これは作品の魅力はもちろん、志田・畑のW主演の話題性、そして視聴者が“考え続けてしまう”作品であることの証でもある。

本作では、未央とユメの関係性が大きな軸となっている。母の死に関わるかもしれない相手と築かれる友情。その危うさを、志田は過剰にならずに演じている。疑いきれない、でも信じきれない。その曖昧な感情の揺れが、物語に深みを与えている。
子役時代から20年以上。彼女はもう、そんな肩書きに頼る必要などない、振り幅のある女優になった。器用さや要領の良さではなく、役に応じて最適な存在へと変化できる、確かな技術と判断力の証である。

彼女の変化はまだ途上だ。今後も更新され続ける演技の最高値に、これからも期待していたい。


出典:@abc_drama_errorドラマ「エラー」4月12日スタート【公式】

ライター:北村有(Kitamura Yuu)
主にドラマや映画のレビュー、役者や監督インタビュー、書評コラムなどを担当するライター。可処分時間はドラマや映画鑑賞、読書に割いている。X:@yuu_uu_